コナミHD、デジタルエンタテインメント事業がグループの業績をけん引 営業利益213億円 2021年3月期第2四半期決算

コナミ

コロナ禍の影響を受けて、ゲーミング&システム事業とスポーツ事業でセグメント損失を計上。一方でモバイルゲームが過去最高の売上高を記録。

コナミホールディングス株式会社は、2021年3月期第2四半期決算短信(連結)を11月5日(木)に発表した。当第2四半期連結累計期間の売上高は1160億7200万円(前年同期比4.1%減)、営業利益は213億6800万円(同2.1%増)、税引前四半期利益は202億1500万円(同0.9%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は137億9100万円(同9.3%減)だった。

コナミ決算 コナミ 連結業績

経営成績に関する説明

コナミグループの当第2四半期連結累計期間における経営成績は、新型コロナウイルス感染症による国内外のアミューズメント・カジノ施設事業者、コナミグループのスポーツクラブの店舗休業措置に伴う売上高の減少に加え、休業期間中に生じた固定費等の損失を計上するなどの影響を受けたが、デジタルエンタテインメント事業の堅調な推移により、セグメント損益と営業利益は増加した。

セグメント毎の業績は以下。

デジタルエンタテインメント事業
モバイルゲームでは、グローバル市場において、『遊戯王 デュエルリンクス』で新ワールド「遊☆戯☆王ZEXAL」の追加などを行ない、ユーザーに好評だったことから収益に貢献。『eFootball ウイニングイレブン 2020』も引き続き好調に推移した。

ゲーミングプラットフォーム「Stadia」に関しては、第1弾タイトル『SUPER BOMBERMAN R ONLINE』をリリースした。

国内市場では、『プロ野球スピリッツA』のコラボレーション企画において、プロ野球OBやMLBで活躍しているダルビッシュ有選手により選出された選手が非常に話題を呼び、大きな盛り上がりをみせた。

カードゲームでは「遊戯王トレーディングカードゲーム」のグローバル展開を引き続き進め、コロナ禍においてもユーザーから熱い支持を受けた。それに加えて、小学生を中心とした若い世代には「遊戯王ラッシュデュエル」を展開している。

家庭用ゲームでは、『eBASEBALLパワフルプロ野球2020』と『eFootball ウイニングイレブン 2021 SEASON UPDATE』を発売し、人気SFマンガ「EDENS ZERO」を原作とするゲームの制作を、東京ゲームショウ2020 オンラインで発表した。

eスポーツでは、コロナ禍における活動制限の環境下でもユーザーに楽しんでもらえるよう、オンラインで引き続きコンテンツを提供してきた。一般社団法人日本野球機構と共催する「eBASEBALL プロリーグ」の2020シーズンのプロテストを開始したことに加えて、「eBASEBALL プロリーグ eオールスター2020」を開催した。

上記の結果、売上高は882億7200万円(前年同期比31.8%増)、セグメント利益は310億4800万円(同65.8%増)となった。

コナミ デジタルエンタテインメント

アミューズメント事業
ビデオゲーム・メダルゲームでは、オンラインイベントを多数開催することで、市場回復に繋がる取り組みを推進している。

当四半期は、戦国コレクションシリーズの最新機種『戦国コレクション4』が稼働を開始した。これにより、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた第1四半期時点の損失が、当第2四半期累計期間において解消され、利益計上に転換した。

上記の結果、売上高は65億8700万円(前年同期比26.9%減)、セグメント利益は2億9700万円(同81.0%減)となった。

コナミ アミューズメント

ゲーミング&システム事業
スロットマシンに関しては「DIMENSION 27」や「J」カーブディスプレイを特徴とする新型筐体『DIMENSION 49J』を市場に投入したほか、主力商品のアップライト筐体『KX 43』や「Concerto」シリーズの各種筐体の販売、パーティシペーション収入を計上した。

また、カジノマネジメントシステムでは、北米と豪州ともに、大手オペレーターへの「SYNKROS」の納入に加えて、新規契約を獲得した。

上記の結果、売上高は71億5000万円(前年同期比51.9%減)、セグメント損失は12億3600万円(前年同期はセグメント利益16億5200万円)だった。

コナミ ゲーミング

スポーツ事業
新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴う政府による緊急事態宣言の発出や、地方自治体からの休業要請などを受けて、スポーツクラブ直営施設及び受託施設の臨時休館、営業時間の短縮などにより、売上高が減少した。

受託施設においても、地方自治体や契約法人などの要請により、施設の臨時休館を余儀なくされたが、新しく、川崎市民プラザ(神奈川県川崎市)、堺市家原大池体育館(大阪府堺市)、大分市大洲総合体育館(大分県大分市)の業務受託運営を開始するなど、これまで培った運営や指導のノウハウ、実績を活かして事業を推進した。

また、施設利用に不安のある人や、自宅でスポーツに取り組む機会の増加など、様々なニーズに対応するため、コナミスポーツクラブオリジナル動画の無料配信や、公式オンラインショップにて多彩なホームフィットネス商品を揃えるなど、商品とサービスの充実をはかった。

上記の結果、売上高は151億2200万円(前年同期比51.3%減)、セグメント損失は29億9300万円(前年同期はセグメント利益14億7400万円)だった。

コナミ スポーツ

関連サイト

コナミホールディングス株式会社公式サイト
2021年3月期第2四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
2021年3月期第2四半期決算説明資料

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