バンダイナムコHD、海外を中心に既存タイトルのリピート販売が好調 営業利益459億円 2021年3月期第2四半期決算

バンダイナムコ

リアルエンターテインメント事業や映像音楽プロデュース事業は新型コロナウイルス感染症の影響で苦戦。

株式会社バンダイナムコホールディングスは、2021年3月期第2四半期決算短信(連結)を11月6日(金)に発表した。当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高3371億2200万円(前年同期比3.5%減)、営業利益459億3000万円(同4.2%減)、経常利益471億9300万円(同3.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益317億1500万円(同8.4%減)となった。

バンダイナムコ 決算

経営成績に関する説明

当第2四半期連結累計期間については、新型コロナウイルス感染症拡大による影響を全事業で受けたが、国内外のトイホビー事業においてハイターゲット層(大人層)に向けた商品が人気だったほか、ネットワークエンターテインメント事業において、ネットワークコンテンツの主力タイトルや家庭用ゲームのリピート販売が好調に推移した。

セグメント毎の業績は以下。

トイホビー事業
国内において「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデルやコレクターズフィギュアなどのハイターゲット層向けの商品が、デジタルを活用した販売及びマーケティングなどの効果を発揮し、好調に推移した。「仮面ライダー」シリーズなどの定番IP商品や新規IPを活用した玩具、玩具周辺商材なども人気だった。しかしながら、アミューズメント施設で展開している商材に関しては、新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、施設が休業した影響を受けた。

海外では、アジア地域においてハイターゲット層に向けた商品などが安定的に推移した。欧米地域では、小売店の休業などによる影響を受けた。

上記の結果、売上高は1288億5800万円(前年同期比0.6%増)、セグメント利益は188億900万円(前年同期比6.7%増)となった。

ネットワークエンターテインメント事業
ネットワークコンテンツにおいて、ワールドワイドに展開している「DRAGON BALL」や「ワンピース」、国内の「アイドルマスター」シリーズなど、主力タイトルがユーザーに向けた継続的な施策により、好調に推移した。

家庭用ゲームでは、新作タイトル『キャプテン翼 RISE OF NEW CHAMPIONS』が好調なスタートを記録し、「DRAGON BALL」タイトル、『TEKKEN(鉄拳)7』「DARK SOULS(ダークソウル)」シリーズなどといった既存タイトルのリピート販売が、ユーザーに向けた継続的な施策やデジタル販売の高まりから、海外を中心に人気となった。

上記の結果、売上高は1702億7300万円(前年同期比11.3%増)、セグメント利益は347億2600万円(同39.1%増)となった。

リアルエンターテインメント事業
新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、国内外のアミューズメント施設などを休業したことで、施設運営、業務用ゲーム機販売とも大きな影響を受けた。

こういった環境の変化を受けて、オンラインを活用したクレーンゲームの対応や、施設におけるグループの商品及びサービスの活用を強化するなど、バンダイナムコならではの取組みを推進した。

また、国や地方自治体からの要請を受けて臨時休業した施設等の休業期間中の固定費を「新型コロナウイルス感染症に伴う店舗臨時休業等による損失」として、特別損失に計上した。

上記の結果、売上高は243億2000万円(前年同期比48.0%減)、セグメント損失は80億2200万円(前年同期はセグメント利益15億2600万円)だった。

映像音楽プロデュース事業
「ラブライブ!」シリーズや「アイドルマスター」シリーズ等のIPの映像及び音楽パッケージソフトを販売した。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、ライブイベントの開催が中止となったことと、映像・音楽作品の制作スケジュールの遅れなどにより、作品の公開やパッケージソフトの発売延期が、業績に影響を与えた。

このような環境変化を受けて、無観客ライブイベントの配信など、環境の変化に対応した、新しいライブイベントへの取組みを行なった。

上記の結果、売上高は110億9100万円(前年同期比46.6%減)、セグメント利益は8億2600万円(同78.5%減)となった。

IPクリエイション事業
「機動戦士ガンダム」や「ラブライブ!」シリーズなどの映像作品の制作、IPの情報発信により話題喚起をはかり人気となった。

また、前期に連結子会社となった株式会社創通が、第1四半期連結会計期間よりIPクリエイション事業に所属したことにより、同社の収益を計上する一方で、のれんの償却が発生したそうだ。

上記の結果、売上高は95億5900万円(前年同期比21.8%増)、セグメント利益は19万円(同15.1%減)となった。

その他
グループ各社へ向けた物流事業、印刷事業、その他管理業務などを行なっている企業で構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいる。

上記の結果、売上高は157億円(前年同期比2.3%増)、セグメント利益は6億6100万円(同29.1%減)となった。

関連サイト

株式会社バンダイナムコホールディングス公式サイト
2021年3月期第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

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