任天堂、株式会社マリカーに対する知的財産高等裁判所の判決を発表 任天堂の勝訴が確定

任天堂 訴訟

「マリカー」の表記やキャラクターコスチュームを貸与する行為などが不正競争行為に該当。不正競争行為の差止等と5000万円の損害賠償金の支払いを命じる控訴審判決が確定。

任天堂株式会社(以下、任天堂)は、株式会社マリカー(現商号:株式会社MARIモビリティ開発 以下、被告会社)とその代表取締役(以下、被告ら)に対して、2017年2月24日に提起した知的財産利用行為に関する訴訟(平成29年(ワ)第6293号)について、被告らの上告受理の申し立てがあったが、2020年12月24日付の最高裁判所第一小法廷で本件を上告審として受理しないとする決定が下ったことを受けて、知的財産高等裁判所において被告会社に対する不正競争行為の差止等と、被告らに対する5000万円の損害賠償金の支払いを命じた控訴審判決が確定したことを発表した。

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本訴訟は、「マリオカート」という標章が日本国内で、「MARIO KART」という標章が日本国内外で任天堂の商品などの表示として著名であることを認めた上で、被告会社による「マリカー」「maricar」などの表示が営業上の使用行為が不正競争行為にあたるとされ、不正競争行為の差止と、損害賠償金の支払い等を命じる判決が下ったもの。

その後の控訴審(平成30年(ネ)第10081号)では、被告会社による「マリカー」や「maricar」等の表示の営業上の使用行為と、「マリオ」などのキャラクターのコスチュームを貸与する行為などが不正競争行為に該当することが認められた。この判断を踏まえた2020年1月29日付の終局判決では、被告らに対して、5000万円の損害賠償金(当該不正競争行為により被った損害の一部として、任天堂が本件訴訟で請求していた金額の全額)の支払いが命じられると共に、被告会社に対して、これらの不正競争行為の差止等が命じられた。

控訴審判決に対して、被告らから上告受理の申し立て(令和2年(受)第1094号)があったが、2020年12月24日付の最高裁判所第一小法廷において、本件を上告審として受理しない決定が下ったとのこと。これにより、知的財産高等裁判所において被告会社に対する不正競争行為の差止等及び被告らに対する5000万円の損害賠償金の支払いを命じた控訴審判決が確定した。

今後は、長年の努力により築き上げてきた任天堂の大切な知的財産を保護するため、任天堂ブランドを含む知的財産の侵害行為に対して、継続して必要な措置を講じていくそうだ。

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