2020年9月に『エヴァンゲリオンバトルフィールズ』製作委員会から撤退。キッチン雑貨事業はお歳暮や巣ごもり需要で売上増。
株式会社モブキャストホールディングスは、2020年12月期決算短信(連結)を2月12日(金)に発表した。当連結会計年度の当社グループの売上高は66億5874万円(前期比0.3%減)、営業損失は6億1875万円(前期は営業損失10億1673万円)、経常損失は8億1631万円(前期は経常損失11億9969万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は7億2180万円(前期は親会社株主に帰属する純損失14億2869万円)だった。
経営成績に関する説明
モバイルゲーム事業
2019年11月に子会社の株式会社モブキャストゲームス(以下、モブキャストゲームス)が、株式会社ゲームゲート(以下、ゲームゲート)の全株式を取得して完全子会社とした。
その後、2020年1月1日を効力発生日にモブキャストゲームスを存続会社としてゲームゲートを吸収合併し、ひとつの会社として旧モブキャストゲームスと旧ゲームゲートの国内外のネットワークなどをいかし、ゲームゲートの得意分野であるアニメ等のIP分野でのゲームを中心に、デジタルコンテンツのプロデュースを戦略の軸として進めている。
その一環として旧モブキャストゲームスで配信していたスポーツタイトルの一部を2020年3月31日付で株式会社オルトプラスに譲渡した。
また、出資時に想定していた収益が上がらず、加えて運営費用の追加負担が発生することから、2020年9月30日をもって『エヴァンゲリオンバトルフィールズ』の製作委員会を脱退した。
『転生したらスライムだった件~魔国連邦創世記(ロードオブテンペスト)~』については、既存のプラットフォームに加えDMM GAMESとAmazonに配信媒体を広げ、2周年キャンペーンを行なった。
『モバプロ』では10周年キャンペーンを実施。『ガールズ&パンツァー 戦車道大作戦!』では5周年キャンペーンやキャラクター生誕祭などを行なった。
それらに加えて、グローバル市場への展開として、プロデュースタイトル『sin七つの大罪』を、2020年9月にシンガポールとマレーシアへ、11月に台湾地域へ配信した。
上記の結果、売上高は29億2850万円(前期比15.4%減)、営業損失は2168万円(前期は営業損失3億4950万円)となった。
モータースポーツ事業
広告収益と事業収益を目的に、年間スポンサー契約の獲得、レース参戦車両の技術開発により自動車用品への技術転用、商品開発に必要なデータとノウハウの蓄積のため、国内の主要な自動車レースカテゴリーに参戦している。
売上については、新型コロナウイルス感染症の影響によりレース開催が下半期以降の開催になるが、レース事業でスポンサー売上が計画通りに推移した。自動車用品事業については、トムスブランド製品の品質をアピールし、商品開発車両種の増加と海外販売及びネット販売などによる販路拡大の基盤づくりを行なった。
また、医療従事者への支援を目的としたチャリティーガレージセールや、除菌コーティングスプレーの販売といったコロナ禍の市場動向を踏まえた活動も行なった。
モータースポーツ事業に関しては、2020年6月にトムスの株式の80%を譲渡したことから、2020年12月期第2四半期連結会計期間末より連結の範囲からトムスを除外すると共に、持分法適用の範囲に含めた。
上記の結果、売上高は10億8376万円、営業損失は4269万円となった。
キッチン雑貨事業
全国の百貨店などに出店している小売店舗の売上については、2020年4月に、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言で、百貨店の営業自粛や休業に伴い客足と売上が減少した。5月下旬の緊急事態宣言解除後に一時的に回復の兆しがみられたが、依然厳しい状態が続いている。
年末商戦においては、懸念していた客足は大幅な減少にはならず、売上についても落ちることなく緊急事態宣言前のレベルまで回復した。
また、モブキャストグループ参画後より強化しているEコマース売上は、引き続き好調であり、冬のセールとスイーツ、定番商品を強化し、お歳暮需要、コロナ禍の巣ごもり需要も加わったことで、売上が増加した。
法人営業においては、既存カタログの主力媒体での売れ行きが好調だった。
上記の結果、売上高は26億3513万円、営業利益は1457万円だった。
関連サイト
株式会社モブキャストホールディングス公式サイト
2020年12月期決算短信〔日本基準〕(連結)
2020年12月期決算説明資料