ブロードメディア、コロナ禍の影響で減収減益 営業利益2.8億円 2021年3月期第3四半期決算

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「教育」セグメントで増収増益も、「技術」や「スタジオ・コンテンツ」セグメントなどがコロナ禍で減収減益。

ブロードメディア株式会社(以下、ブロードメディア)は、2021年3月期第3四半期決算短信(連結)を2月15日(月)に発表した。当第3四半期連結累計期間における売上高は80億5813万円(前年同期比4.5%減)、営業利益は2億8470万円(同24.4%減)、経常利益は2億7895万円(同42.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1438万円(同95.9%減)だった。

ブロードメディア 決算 ブロードメディア 決算成績

経営成績に関する説明

当第四半期連結累計期間における売上高は、「教育」セグメントでは増加したものの、その他3つのセグメントが減収となったことで、減少した。

営業利益に関しても、「教育」と「放送」セグメントは増益となったが、「技術」セグメントが減少したことや「スタジオ・コンテンツ」の損失が拡大したことで、減益となった。

ブロードメディア セグメント ブロードメディア コロナ禍

教育
「ルネサンス高等学校」「ルネサンス豊田高等学校」「ルネサンス大阪高等学校」の広域通信制高校(ルネサンス高等学校グループ)の運営、日本語研修や日本語教師養成講座を提供する「日本語センター」を運営している。

ルネサンス高等学校グループの入学生徒数が、前期に引き続き過去最高となったことで、増収増益となった。

上記の結果、売上高は16億4775万円(前年同期比17.1%増)、営業利益は3億8049万円(同68.5%増)だった。

スタジオ・コンテンツ
マルチデバイス向けのコンテンツ配信を行なうデジタルメディアサービス、映画やドラマなど映像作品の調達、日本語字幕、吹替制作を行ないその作品の配給、販売を行なっている。

デジタルメディアサービスに関しては、コロナ禍による巣ごもり需要によりコンテンツ配信サービスが好調に推移したが、企業の広告費削減の影響により広告収入が減少し、減収減益となった。

コンテンツ販売事業に関してはテレビ向け番組販売が大幅に減少し、制作事業においては上期に止まっていた日本語吹替制作が再開したものの、海外の映画やドラマ作品の制作延期が続いていることによる受注減少と後ろ倒しの影響により、大幅な減収減益となった。

上記の結果、売上高は20億5074万円(前年同期比15.7%減)、営業損失は1億2829万円(前年同期は営業損失3379万円)だった。

放送
釣り専門番組「釣りビジョン」の制作、BS・CS放送、ケーブルテレビ局などへの番組供給事業、マルチデバイス向け動画配信サービス「釣りビジョンVOD」の提供を行なっている。

視聴料収入が減少傾向にあることに加え、新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込んでいたスポンサー収入が回復基調にあるが、上期の減少を補うまでには至らなかったことで売上は減少した。

一方、上期にロケの自粛により撮影費用などが抑制されたこと、4月にサービスを開始した「釣りビジョンVOD」の積極的なプロモーション活動を大幅に抑制したことなどから、営業利益は増加した。

上記の結果、売上高は19億9062万円(前年同期比5.1%減)、営業利益は2億3814万円(同3.5%増)となった。

技術
クラウドソリューション、デジタルシネマサービス、CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)サービス、ホテルの客室や会議室へのインターネットサービス、ブロードバンド回線やISPサービス、携帯電話サービスなどの販売代理店として、通信回線販売業者の事業者を通じた販売活動、その他ソリューションサービスの提供を行なっている。

CDN(アカマイ)サービスは、既存顧客向けの新ソリューションやサービスの拡大に加え、新規顧客が増加したことなどから増収となった。

クラウドソリューションに関しては、アプリ販売などが堅調だったが、開発案件の受注が減少したことに加え、提携先プラットフォームからの収益が期待を下回ったことから、減収減益となった。

デジタルシネマサービスのVPFサービスは期間限定事業であり、10年間の期限が到来したことにより配給会社からの収入が上期に終了し、また、配信サービスは映画館の休業や新作映画の劇場公開の延期が続いていることなどの影響で低調に推移した。

上記の結果、売上高は23億6901万円(前年同期比5.0%減)、営業利益は2億359万円(同32.4%減)となった。

関連サイト

ブロードメディア株式会社公式サイト
2021年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2021年3月期第3四半期決算概況

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