「春空と秋空」と「#セカイが滅びる前にキミに会いたい」のチケット収入やイベント運営収益の一部を寄付。
少人数でオリジナルアニメーションやショートアニメーションの制作、配信を行なうスタジオ金魚色は、2月28日(日)に開催するオンラインイベント「インディーズアニメカーニバル」の売上金の一部と、イベントで上映される2作品のチケット収入を、新型コロナウイルス感染症の現場に従事する医療従事者への支援のために寄付することを発表した。
インディーズアニメカーニバルは、自主制作アニメ界の有名タイトル6作品を上映するオンライン上映会だ。
時にテレビアニメよりちょっとチープだったり、時に劇場作品とみわけがつかないクオリティのものなど、様々な自主制作アニメのなかから話題の作品をピックアップして上映。往年のサブカルアニメファンから初心者まで幅広い人が楽しめるイベントになるそうだ。
今回の寄付は、イベントの開催にあたって各監督と話を進めていくなかで、「春空と秋空」を手掛けた村松監督より「『春空と秋空』の売り上げ配分を医療従事者の支援に使ってほしい」という依頼があったほか、「#セカイが滅びる前にキミに会いたい」のピエール伊東監督もコロナ禍の現代を題材にした物語ということがあり、この2作品の売り上げを医療従事者のために役立てたいという思いから実現したという。
また、イベントの共同主催者であるサブカルキャラクター「鬼っ子ハンターついなちゃん」からも「自分の運営収益をぜひ支援に回したい」と賛同があり、運営の収益分の一部もあわせて寄付するとのこと。
イベント概要
タイトル:インディーズアニメカーニバル
日時:2021年2月28日(日)18時~(予定)
チケット:3220円、e+(イープラス)にて発売予定
上映作品
タイトル:水のコトバ
「イヴの時間」「サカサマのパテマ」「アイの歌声を聴かせて」でおなじみの吉浦康裕監督の初期の自主制作作品です。2000年代の個人作品とは思えないくらい撮影処理のクオリティが高く、3D空間を使った面白いアングルがとても美しい。物語はショートショートのような構成で、舞台的な脚本が楽しめます。セリフの聞き逃しには要注意。喫茶店や、そこにいる人間ドラマ、そしてもう一つ…「イヴの時間」に通ずる部分も多く、吉浦監督ファンは必見です。
タイトル:海からの使者
「活動漫画館」でネット初期から活躍し、オンラインでの自主制作アニメというジャンルを開拓した、のすふぇらとぅ監督が6年の歳月をかけて制作した血と汗と涙の結晶とも言える作品。「動きの面白さ」を追い求めていて、「アニメーション」の楽しさが120パーセントにじみ出ています。かわいらしいキャラクターや様々な作品への愛のあるオマージュが楽しめます。
タイトル:ある日本の絵描き少年
新しい形の自主制作アニメを生み出し、文化庁メディア芸術祭やCGアニメコンテストなどで話題の川尻将由監督の作品です。少年が絵とともに成長していく過程をモキュメンタリー形式で描いた変わり種。漫画家を夢見て挫折を繰り返した人、イラストを描いて少年時代を過ごした人に見てほしい作品です。
タイトル:春空と秋空
2018年「思い出をはこぶ歌」にて劇場デビューし、やさしく美しい世界観を描く若手アニメ監督、村松大翔思監督による作品です。村松監督のやわらかい色調や絵柄から伝わってくるやさしさ、そしてシンプルでノスタルジックな世界観は見た後に心に温かいものを残しつつ、ちょっと寂しい気持ちにもなる不思議な作風です。
タイトル:マウスマン~愛の塊~
ピエール伊東監督による昨年公開された自主制作アニメ映画です。サブカル界で活躍するご当地萌えキャラ(?)マウスマンがスクリーンに登場。キャラクターデザインとは裏腹に、80年代を彷彿とさせるハードSF作品になっています。複数人制作のため作画の温度差が少し気になるところではありますが、それも自主制作アニメの面白さかもしれません。
タイトル:ケンダマスター拳(初号試写)
見た後に「ケンダマっていったい何だっけ?」と思うことになる、ピエール伊東監督の新作シュールギャグアニメ。ピエール伊東節全開のゆるふわケンダマ学園ストーリーが楽しめます。
タイトル:#セカイが滅びる前にキミに会いたい(初号試写)
マスクやオンライン授業が登場する現代の世情を反映した30分のセカイ系青春ジュブナイル作品です。ピエール伊東監督が本気で高校生の純愛を描きました。
公式サイト: https://indieanime.jimdofree.com/
チケット販売ページ: https://eplus.jp/sf/detail/3382860001-P0030001P021002?P1=1221