メディアドゥ、電子書籍流通事業の好調で収益増 営業利益26億円 2021年2月期決算

メディアドゥ

電子書籍だけでなく、売上や印税管理に対応する出版ERPや、ブロックチェーン技術を用いた新流通プラットフォームの研究開発にも注力。

株式会社メディアドゥ(以下、メディアドゥ)は、2021年2月期決算短信(連結)を4月13日(火)に発表した。当連結会計年度の売上高は835億4000万円(前期比26.8%増)、営業利益は26億6400万円(同43.8%増)、経常利益27億2000万円(同54.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は15億1900万円(同71.7%増)となった。

メディアドゥ 決算

経営成績に関する説明

電子書籍流通事業
メディアドゥは、電子書籍市場の拡大を支援する「Legacyを作る」と、ブロックチェーン技術を用いた新市場創出を目的とする「Legacyを創りに行く」のふたつを、事業方針として掲げている。

「Legacyを作る」では、「LINEマンガ」「Amazon Kindle」などの電子書店へのディストリビューションや電子書籍配信ソリューションを提供した。2021年2月末時点で、取引先としての出版社は2200社以上、電子書店は150店以上、取扱稼働コンテンツ数は200万点以上、出版社や電子書店とのキャンペーンは1万件以上展開している。

メディアドゥグループは国内最大の電子書籍取次事業者として、出版業界の発展に貢献しており、当期においては、2020年10月に買収したNagisaとのシナジーの早期発現に向けた積極的な広告投資や、電子出版だけでなく、紙出版も含めた売上と印税管理に対応する出版ERPの開発にも注力している。

「Legacyを創りに行く」に関しては、電子書籍市場のさらなる拡大を促すために、電子と紙の本それぞれの利点をいかした「安心・便利」を感じられる仕組みの提供を目指すとともに、新たなデジタルコンテンツの配信モデル、アセットモデルとして、ブロックチェーン技術を用いた新流通プラットフォームの研究開発を推進した。

上記の結果、売上高は823億4900万円(前期比27.6%増)、セグメント利益は25億9400万円(同39.4%増)となった。

その他事業
収益拡大や成長促進に向けた積極的な投資を行なった。

ビジネス書の要約配信サービス「フライヤー」は、テレビCMの継続的な実施により認知度が向上し、特に法人プランの契約社数は2年前の3倍の伸び率で急成長するなど、ユーザー数が堅調に増加した。

また、一層の事業拡大のため、株式会社マイナビなどに対してA種優先株式を発行し、第三者割当増資を実施した。

そのほか、MyAnimeListについては、日本法人化するとともに複数の外部のコンテンツホルダーから資本を受け入れるなどで、さらなる事業拡大に向けた事業展開をはかっている。

上記の結果、売上高は11億9000万円(前期比10.5%減)、セグメント損失は2億4800万円(前期はセグメント損失2億8600万円)だった。

関連サイト

株式会社メディアドゥ公式サイト
2021年2月期決算短信〔日本基準〕(連結)

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