アニメ「シドニアの騎士」シリーズなどを手掛けたアニメ監督 瀬下寛之氏を中心とした制作スタジオ。世界市場に向けた大型IP作品なども制作。
株式会社KADOKAWA(以下、KADOKAWA)は、3DCGアニメーションとVFXの両方を手掛ける、KADOKAWAグループ初の制作会社、株式会社Studio KADAN(KADOKAWAの出資比率97.5%、以下、Studio KADAN)を、6月1日(火)に設立したことを発表した。
近年、日本で制作された手描きアニメーションの視聴者が世界各国で増加しているが、アメリカや中国など諸外国でもアニメメーションは制作されており、それらはフル3DCGでつくられるのが主流だ。
KADOKAWAは、日本独自の手描きアニメーションだけでなく、そこから発展したセルルックCGアニメーションや、世界的な主流となっているフル3DCGアニメーションの分野にも注力し、あらゆるジャンルのアニメーション市場を開拓するため、今回のスタジオの設立に至ったそうだ。
Studio KADANは、テレビアニメ「シドニアの騎士」シリーズやアニメ映画『BLAME!』などを手掛けた、3DCGアニメーション監督である瀬下寛之氏を中心として設立された制作スタジオで、瀬下監督がCG分野で培ったノウハウと制作工程を導入し、様々なクリエーターが参画しやすい環境とCG開発における最新の知見を持っていることが最大の特徴だという。
今後は、フル3DCGセルルックCGアニメーションの制作をはじめ、3Dモデリングを使用したXR、プロジェクションマッピング、ゲームに対応した映像など、各種デジタルエンタテインメントの制作に加え、実写映画におけるVFX制作にも対応し、世界市場に向けた大型IP作品の制作に取り組む計画だそうだ。
KADOKAWAは、Studio KADANだけでなく、グループ傘下のデジタル作画と3DCGを融合したハイブリッドデジタルアニメーション制作スタジオである株式会社ENGIや、手描きアニメーションを手掛ける株式会社キネマシトラスとも連携して、ジャンルや表現方法にとらわれないアニメ制作環境の実現を目指していくとのこと。