スマートフォン向けタイトル『Rappelz M』のグローバル配信を準備中。ゲーム事業以外にもツリーハウスリゾート事業に進出。
株式会社ガーラ(以下、ガーラ)は、2022年3月期第1四半期決算(連結)を2021年8月13日に発表した。当第1四半期連結累計期間における経営成績の概況は、連結売上高1億257万2000円(前年同四半期比28.8%減)、営業損失1億4564万2000円(前年同四半期営業損失9346万8000円)、経常損失1億8003万6000円(前年同四半期経常損失9373万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失1億7204万1000円(前年同四半期親会社株主に帰属する四半期純損失8722万2000円)となった。
経営成績に関する説明
当第1四半期連結累計期間のガーラグループは、主にスマートフォンアプリ事業の売上高が前年同四半期と比較して減少したことにより、連結売上高は前年同期比28.8%減の1億257万2000円となった。
また、スマートフォンアプリ事業の売上高の減少に伴う支払ロイヤリティの減少により売上原価が減少した。販売費及び一般管理費につきましては、前年同四半期と比較して『Rappelz M(ラペルズモバイル)』に係るアウトソーシング費用が増加したことから増加した。
これらの結果、営業損失1億4564万2000円(前年同四半期営業損失9346万8000円)、経常損失1億8003万6000円(前年同四半期経常損失9373万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失1億7204万1000円(前年同四半期親会社株主に帰属する四半期純損失8722万2000円)となった。
セグメントごとの経営成績の概況は次のとおり。
日本
日本セグメントでは、クラウド関連事業の売上の増加があったものの、2020年9月に『Arcane(アーケイン)』英語版についてサービス提供を終了したことにより、前年同期と比較して売上高(内部取引を含む)が減少した。なお、クラウド関連事業は、韓国のMegazone社グループのクラウド事業の日本展開に関して、日本国内の営業サポート業務、運営サポート業務、採用及び人事管理サポート業務、イベントサポート業務を行なっている。
費用面では、主に株式報酬費用の減少により販売費及び一般管理費が減少した。
これらの結果、日本セグメントにおける売上高は1191万5000円(内部取引を含む)と前年同四半期比で62万8000円(5.0%)の減少となり、セグメント損失が3681万8000円(前年同四半期は5976万7000円の損失)となった。
なお、当社は、2021年4月2日開催の取締役会において、株式会社ツリーフル(以下、ツリーフル)が実施する第三者割当増資の引受及び同社を子会社化することについて決議し、2021年4月30日に同社の株式を取得した。これに伴い、ガーラグループは、ツリーハウスリゾート事業を新規事業として開始した。
ツリーハウスリゾート事業は、連結子会社ツリーフルが沖縄県名護市で行っているツリーハウス及び地上の建築物であるエアロハウスをひとつのセットにして宿泊者に提供するリゾート事業。ツリーフルは、2021年7月に「旅館業法に基づく旅館業営業許可申請」が許可され、日本で初めて宿泊料を受けて宿泊が可能なツリーハウスリゾートとして2021年8月にオープンした。
ツリーハウスリゾートのコンセプトは、「サステイナブル(持続可能な)リゾート」であり、化石燃料を使用せず、代わりに電気を使用し、使用量よりも多くの太陽光発電により持続可能な社会を構築することを目指している。
ガーラグループは、ツリーハウスリゾート事業について成長戦略を見出し、グループの企業価値向上を目指していく。
韓国
韓国セグメントでは、スマートフォンアプリ事業において、連結子会社Gala Mix Inc.が開発した歩数計アプリ『winwalk(ウィンウォーク)」、スマートフォンアプリ『wingift(ウィンギフト)」及びスマートフォンアプリ『winQuiz(ウィンクイズ)』について、グローバルなネットワークを活かした多言語展開による配信を進めており、売上高が順調に推移したものの、連結子会社Gala Lab Corp.が開発したスマートフォンゲームアプリ『Flyff Legacy(フリフレガシー)』について、韓国のWAY2BIT Co., Ltdとライセンス及び運営権の譲渡契約を締結したことにより、前年同期と比較し売上高(内部取引を含む)が減少した。
なお、Gala Lab Corp.が開発し2020年3月に東南アジアにおいて英語版の配信を開始したスマートフォンゲームアプリ『Rappelz M(ラペルズモバイル)』については、現在、ゲーム提供会社及びマーケティング会社等とリリース日の調整を行ない、グローバルエリアにおけるリリースに向けて準備を進めている。サービス開始予定は、アメリカが2022年3月期第2四半期、EUが2022年3月期第3四半期、韓国及びアラビア語圏が2022年3月期第4四半期を予定している。
一方、オンラインゲーム事業では、Gala Lab Corp.の主力ゲーム『Flyff Online(フリフオンライン)』及び『Rappelz Online(ラペルズオンライン)』において、昨年から続く新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による海外における感染症拡大防止のための外出自粛等に伴う、いわゆる「巣ごもり消費」が生じたこと、ライセンス展開及び他社プラットフォームでプレイが可能となるチャネリング展開により新規ユーザーの獲得に注力したことにより、前年同期と比較して売上高(内部取引を含む)が増加した。
ライセンス展開においては、ガーラの強みであるグローバルなネットワークを活かした多言語展開によるサービス提供として、「Flyff Online(フリフオンライン)」について、2021年6月に台湾のゲーム提供会社Digeam Co., Ltd.によりサービス提供を開始した。
チャネリング展開においては、『Flyff Online(フリフオンライン)』及び『Rappelz Online(ラペルズオンライン)』について、2021年1月に締結した、WAY2BIT Co., Ltdとグローバルライセンス契約、チャネリング契約及び運営サポート契約に基づき、WAY2BIT Co., Ltdは、LINE株式会社が提供しているプラットフォーム『LINE POD』により『Flyff Online(フリフオンライン)』及び『Rappelz Online(ラペルズオンライン)』のサービス展開を進めており、2021年6月に日本語版の提供を開始した。これにより、Gala Lab Corp.は、ライセンス収入及び運営サポート収入を得ている。
また、今後の収益貢献への施策として、Gala Lab Corp.は、『Flyff Online(フリフオンライン)』をベースに、ダウンロードが不要でPC及びスマートフォンでのプレイが可能なHTML5ゲームである『Flyff HTML5』の開発を進めている。さらに、収益貢献へのもうひとつの施策として、Gala Lab Corp.は、メタバースプロジェクトとして2021年4月にWAY2BIT Co., Ltd及び韓国エンターテイメント会社 Barunson Co., Ltd.とブロックチェーンベースのメタバースプラットフォーム内で提供するゲーム『Flyff World for Metaverse』及び『Rappelz World for Metaverse』の開発契約を締結した。
当該メタバースプロジェクトでは、Barunson Co., Ltd.がメタバースの三次元仮想世界を開発・実装することにより、メタバースプラットフォームの提供・運営を行ない、メタバース内で暗号資産「BORA」が利用できるシステムを開発・構築する。
WAY2BITCo., Ltd はメタバース内で使用可能なブロックチェーン技術開発と技術支援を担当する。Gala Lab Corp.はグローバルサービス提供中の PC オンラインゲーム『Flyff Online』及び『Rappelz Online』の IP を使い、Barunson Co., Ltd.が提供予定のメタバースプラットフォーム内で提供するゲーム『Flyff World for Metaverse』及び『Rappelz World for Metaverse』の開発・コンテンツ制作及びサービス運営を担当する。また、暗号資産「BORA」の初期流動化投資として「BORA」を購入した。これらにより、ゲームの提供先を増やし、オンラインゲーム事業の安定的な収益化に向けて注力していく。
費用面では、『Rappelz M(ラペルズモバイル)』に係るアウトソーシング費用が増加したことにより販売費及び一般管理費が増加した。
これらの結果、韓国セグメントの売上高は9444万7000円(内部取引を含む)と前年同四半期比で4752万1000円(33.5%)の減収となり、セグメント損失が1億642万6000円(前年同四半期は3397万4000円の損失)となった。