「ドラゴンボール」などのゲーム化権や、「ワンピース」、「デジモンアドベンチャー」シリーズの商品化権販売が業績に貢献。
東映アニメーション株式会社(以下、東映アニメ)は、2021年10月25日に2022年3月期第2四半期決算短信[日本基準](連結)を発表した。当第2四半期連結累計期間においては、収益性の高い海外版権事業や国内外での映像配信事業が好調に推移したことから、売上高は297億4000万円(前年同期比21.6%増)、営業利益は111億3800万円(同48.6%増)経常利益は110億8200万円(同45.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は81億4400万円(同45.4%増)となった。
経営成績の説明
当第2四半期連結累計期間において、東映アニメグループでは「ドラゴンボール」シリーズ、「ワンピース」、「プリキュア」シリーズといった主力作品群からの安定的な収益の確保・拡大をはかるとともに、事業においては特に海外での版権事業及び映像配信事業に引き続き注力した。
セグメントごとの経営成績は次のとおり(セグメント間取引金額を含む)。なお、セグメント損益は、営業利益及び営業損失ベースの数値となっている。
映像製作・販売事業
劇場アニメ部門では、3月に「映画ヒーリングっど ♥ プリキュア」、6月に「ジャーニー」、8月に「東映まんがまつり」を公開した。新型コロナウイルス感染拡大による影響や、前年同期に「美少女戦士セーラームーンEternal」等複数作品の製作収入を計上した反動減から、大幅な減収となった。
テレビアニメ部門では、「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」、「トロピカル~ジュ!プリキュア」、「ワンピース」、「デジモンアドベンチャー:」、「おしりたんてい」、「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」の6作品を放映した。放映本数が増えたこと等により、前年同期と比較して大幅な増収となった。
コンテンツ部門では、前年同期好調に稼働した劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」のブルーレイ・DVDの反動減により、大幅な減収となった。
海外映像部門では、これまで分割計上されていた中国向け大口映像配信権売上の大部分が一括計上となったことから、大幅な増収となった。
その他部門では、国内の映像配信権販売が好調に稼働したことから、大幅な増収となった。
この結果、映像製作・販売事業全体では、収益性の高い映像配信事業が国内外で好調に推移したことから、売上高は117億8300万円(前年同期比24.0%増)、セグメント利益は46億1300万円(同78.9%増)と大幅な増収増益となった。
版権事業
国内版権部門では、「ワンピース」等の商品化権販売が好調に稼働したものの、「ドラゴンボール」シリーズのゲーム化権販売が前年同期の勢いには至らなかったことから、大幅な減収となった。
海外版権部門では、「ドラゴンボール」シリーズのゲーム化権販売や「スラムダンク」のアプリゲームに加え、「ドラゴンボール」シリーズや「ワンピース」、「デジモンアドベンチャー」シリーズの商品化権販売が好調に稼働したことから、大幅な増収となった。
この結果、版権事業全体では、売上高は167億3300万円(前年同期比21.2%増)、セグメント利益は83億7700万円(同24.1%増)と大幅な増収増益となった。
商品販売事業
商品販売部門では、中国において電子取引を中心とした商品販売が好調に推移したことから、増収となった。
この結果、売上高は9億7800万円(前年同期比3.4%増)、セグメント損失は1億800万円(前年同期は、1億6300万円のセグメント損失)となった。
その他事業
その他部門では、催事イベントやキャラクターショー等を展開した。「プリキュア」シリーズの催事が健闘し大幅な増収となったが、新型コロナウイルスの影響の長期化による複数の催事イベントの規模縮小により、全体の収益性は低下した。
この結果、売上高は2億7900万円(前年同期比21.8%増)、セグメント損失は1億5700万円(前年同期は、7200万円のセグメント損失)と増収減益となった。
関連リンク
東映アニメーション株式会社
2022年3月期第2四半期決算短信[日本基準](連結)
2022年3月期第2四半期決算補足資料