「月が導く異世界道中」アニメ化にともなって原作小説やマンガの売上が業績に貢献。四半期単位の売上高で過去最高を更新。
株式会社アルファポリス(以下、アルファポリス)は、2022年3月期第2四半期決算短信[日本基準](非連結)を11月11日に発表した。当第2四半期累計期間の売上高は44億9931万8000円(前年同期比18.9%増)、営業利益は9億5368万5000円(同8.6%減)、経常利益は9億5745万1000円(同8.6%減)、四半期純利益は5億9362万円(同10.0%減)となった。
経営成績の説明
当第2四半期累計期間のアルファポリスは、「これまでのやり方や常識に全くとらわれず」、「良いもの面白いもの望まれるものを徹底的に追求していく」というミッションの下、インターネット時代の新しいエンターテインメントを創造することを目的とし、インターネット上で話題となっている小説・漫画等のコンテンツを書籍化する事業に取り組んできた。
当第2四半期累計期間における書籍のジャンル別の概況は以下の通り。
ライトノベル
当第2四半期累計期間の刊行点数は98点(前年同期比2点減)となった。各書籍の売れ行きについては、「異世界ゆるり紀行」等の人気シリーズの続刊が引き続き好調に推移した。また、2021年7月からTVアニメ放送を開始した「月が導く異世界道中」の原作最新巻となる第17巻を9月に刊行し、好調な売れ行きを示したことに加え、同シリーズ既刊の電子書籍販売が大幅に伸長したことが売上を大きく牽引した。
結果、当第2四半期累計期間の売上高は前年同期を上回る金額で着地した。
漫画
当第2四半期累計期間の刊行点数は前年同期を大きく上回る69点(前年同期比15点増)となった。ライトノベルのヒット作をコミカライズした「自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。」、「最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか」、「素材採取家の異世界旅行記」等、複数の人気シリーズの続刊が堅調に推移した。また、当ジャンルと親和性が非常に高い電子書籍販売についても、これらの人気シリーズが好調に推移したことに加え、TVアニメ化した「月が導く異世界道中」が新規読者の獲得により既刊の販売数を大きく伸ばしたことから、売上は大幅に増加した。
結果、当第2四半期累計期間の売上高は前年同期を大きく上回る金額で着地した。
文庫
当第2四半期累計期間の刊行点数は前年同期を上回る71点(前年同期比2点増)となった。シリーズ累計126万部を突破した人気タイトル「居酒屋ぼったくり」の著者による初の時代小説「きよのお江戸料理日記」の第2巻を刊行し、同タイトルが売上を牽引した。さらに、キャラ文芸ジャンルからは「迦国あやかし後宮譚」の続巻を刊行する等、引き続き取り扱いジャンルの拡大に注力してきた。
しかしながら、刊行計画の関係から、刊行書籍1点あたりの発行部数は前年同期に届かず、当第2四半期累計期間の売上高は前年同期を下回る結果となった。
その他
当第2四半期累計期間の刊行点数は5点(前年同期比7点減)となった。アルファポリスのWebコンテンツ大賞である第12回絵本・児童書大賞において優秀賞を受賞した絵本「だんごむしコーロコロ」を刊行し、絵本ジャンルの強化等を推進してきた。
しかし、刊行計画の都合上、刊行点数が前年同期から減少した影響等により、当第2四半期累計期間の売上高は前年同期を下回る金額で着地した。
以上の活動の結果、当第2四半期累計期間の売上高は44億9931万8000円(前年同期比18.9%増)となり、過去最高を更新した。一方利益面におきましては、当第2四半期累計期間においてテレビCM放映をはじめとしたアルファポリスのサービスの認知度向上に向けた大型成長投資を実施したこと等により販売費及び一般管理費が大幅に増加し、営業利益は9億5368万5000円(同8.6%減)、経常利益は9億5745万1000円(同8.6%減)、四半期純利益は5億9362万円(同10.0%減)となった。
関連リンク
株式会社アルファポリス
2022年3月期第2四半期決算短信[日本基準](非連結)
2022年3月期第2四半期決算説明資料