スマホならではの手軽な操作感がうけ、今やゲームアプリの定番ジャンルになった「引っ張りゲー」だが、今回紹介する『激突!ブレイク学園(以下ブレイク学園)』は、ビリヤードの挙動と戦略性を本格的にとり入れ、従来の”飛ばしてぶつける”爽快感に加えて、”戦略的に弾く”楽しさも存分に味わえるアクションRPGだ。
◆ただのおはじきでは終わらない! ビリヤードならではの戦略を楽しめ!
キャラクターを引っ張って、飛ばして、弾いて、ぶつける! そう聞くと「ああ、つまりモンストだろ」と思う人も多いかもしれないし、実際にそう思いながらプレイしてみたわけだが、やってみると根本的な違いに気がつく。
これまでの「引っ張りゲー」というのは”直感的な操作で”キャラクターを豪快に飛ばして連続HITさせるところにたまらない爽快感があった。どちらかといえば”飛ばす”ことがメインなので、ビリヤードというよりは「おはじき」に近い遊び方だ。
このゲームでは、キャラクターをどこへ打ち出すかよりも、キャラクターを”どこへ弾き飛ばすか”のほうが重要なポイントになる。この感覚が、まさにビリヤードなわけだ。連続HIT(連撃)やボーナスが生まれやすい場所に、ただキャラクターを飛ばすのではなくて、激突させたあとに何が起こるかを計算しながらキャラクターを飛ばす。激突のしかたを”選んで”決める楽しさが『ブレイク学園』にはあるのだ。
バトルでは、攻撃側のアクションによって”弾かれた”キャラクターだけが”敵に”ダメージを与えることできる。たとえば、最初に飛ばした仲間が敵を弾きとばし、その敵が制止している仲間に激突してもダメージは発生しないが、その仲間が壁に跳ね返ってふたたび敵に激突した場合はダメージが発生する。ビリヤードでいうところの”的球”を、いかに効果的に使うかが、このゲームの醍醐味だ。
壁を使った「バンクショット」や相手の背後からぶつかる「バックアタック」など、相手への攻撃方法もさまざま。キャラクターの属性相性が良ければ激突時のダメージが2倍になるし、仲間同士を激突させれば「友情リレー」が発生して、激突のたびに攻撃力や速度がアップしたり、HPを回復することもできる。
また、倒されたキャラクターは「鳥カゴ」に入れられて(弾きにくい障害物として)ステージに残るので、防壁の代わりにしたり、連撃をループさせるためのクッションに使ったり――と、ある程度プレイしてはじめて、シンプルなアクションの裏に隠されている複雑なゲーム性に気づかされるのだ。
もちろん、直感的にプレイするだけでも十分に楽しい。手軽な爽快感を楽しみたい人は”学園を舞台にした”新スタイルのアクションRPGとして遊べばいいし、「引っ張りゲー」にもう少しパズル的な満足感が欲しいなと感じていた人は、これまで以上に本格的な戦略性を楽しめるアクションRPGとしてプレイできる。
◆つっこみどころ万歳の生徒たちを集めて「世界征服」に乗り出そう!
プレイヤーは、本ゲームのヒロイン「天ヶ下伊夜(あまがした いよ)」率いる「世界征服部」の一員として、優秀な人材を他の部活から引き抜きながら「激突戦」を勝ち抜くチームを作りあげていく。
「クエスト」や「ガチャ」で部員カードを集め、「合成」によって強化する、いわゆる王道の育成RPGシステムだが、良い意味で掴みどころのないキャラクターたちが(明らかに人間じゃない生徒も)多数登場するので、部員集めはなかなか斬新。キャラクターのスキルよりも、プロフィールのほうが気になることも少なくない。また、クエストやバトルを声優陣が盛り上げてくれるので、破天荒なストーリー展開を、どこか学園祭的な感覚でテンポよく楽しめるのもいい。
◆「激突戦」を”爽快”に制する最強チームをめざせ!
ひと昔前のスポ根アニメに出てくるような熱血キャラクターから、ラブコメ風のキャラクターまで、じつに個性的な生徒たちが登場する本作だが、「激突戦」では自分が得意とする攻撃方法にあわせたチーム編成がオススメ。
もちろん強いカードだけを集めてチームを作るのもいいが、激突そのものを楽しむアクションゲームなので、プレイヤーのテクニックを駆使して遊ぶところに醍醐味がある。クエスト攻略専用や通信協力プレイ専用など効率重視のチーム編成もアリだが、まずは自分が”爽快感”を得られるチーム作りをしてみよう。
まだまだ配信されてまもない『激突!ブレイク学園』だが、”気持ちいいアクション”を求めている人には特にオススメ。通信協力プレイの実装などガンガンとアップデートもされており、今後配信される新キャラクターや新スキルの動向しだいでは、”爽快感”がまだまだ進化していくかも!?