さらなる認知度の向上がテーマ。購入手段の多様化や、出版社協業による配信強化も。
インフォコム株式会社(以下、インフォコム)は、平成30年3月期第3四半期決算を2018年1月30日(火)に発表。当期売上高は314億1800万円(前年同期比8.1%増)、営業利益は34億200万円(同33.6%増)、経常利益は37億200万円(同42.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は33億5100万円(同98.8%増)となった。
経営成績に関する説明
インフォコムグループは中期経営計画(2017年4月~2020年3月)の基本方針である「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続的強化」の下、中長期にわたる継続的な発展を目的とし、電子コミックとヘルスケアを重点事業として、M&Aの積極的推進に加え、AIやIoTを活用したビジネス展開等に取り組んできた。
グループの業績については、企業や病院向けの製品・サービスの納期が年度末の3月に集中する傾向があるため、売上高、利益ともに第1・第3四半期が相対的に少なくなり、第4四半期に集中する傾向にあるとのこと。
セグメント毎の業績は、以下。
ITサービス・セグメント
ヘルスケア事業は、既存の病院・製薬企業向けの製品・サービスの販売促進に加え、地域包括ケア領域における新たな展開を視野に「デジタルヘルスコネクト」のシニア向けビジネスのコンテスト開催や東京大学との共同研究によるストレスマネジメントサービスをスタート。また、介護業務従事者の働き方改革を支援するIoTによる見守り支援サービスも販売を開始。
同事業では、通期売上高目標90億円を達成するため、病院・製薬企業向けのラインナップ拡充に加えて、地域包括ケア領域における「介護丸ごとIT!」の取り組みや、AI、IoTを使った新規ヘルスケアサービスの開発等に係る先行投資を強化。
企業向けのITサービスに関しては、「働き方改革」第1弾として統合業務ソフトウェアパッケージ「GRANDIT」に連携する経費精算クラウドサービスの提供を開始。遠隔医療や介護分野等への応用を目的に研究を進めているVR/ARの研究成果を展示会で発表した。また、定型業務の自動化により生産性向上と業務改善を実現するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ソリューションも提供した。
上記の結果、ヘルスケア事業を中心に企業向けのITサービスが順調に推移したことを受けて、データセンター関連ビジネスの撤退等による減収を吸収し、売上高155億200万円(前年同四半期比5.8%増)、営業利益8億600万円(同102.7%増)となった。
ネットビジネス・セグメント
電子コミック配信サービスでは、「めちゃコミック」のサイト運営にAIを活用、認知度維持向上を目的に全国主要都市圏でのテレビコマーシャルを前期に引き続き同時期に実施する等販売戦略を進めた結果、最高売上を更新。また、決済手段の多様化としてオンライン決済サービス「Yahoo!ウォレット」「楽天ペイ」に加え、「Amazon Pay」にも対応。さらに、株式会社双葉社及び株式会社小学館との協業によって、独占先行配信を強化するとともに、株式会社集英社とのコラボ企画と「グランドジャンプ」の発売と同時に掲載作品の独占先行配信を行なうという、新しい試みを実施。
同サービスでは、今後も通期売上高目標210億円を達成するため、サービス内容の充実に努めるとのこと。
上記の結果、電子コミック配信サービスが堅調に推移したことを受けて、売上高159億1600万円(前年同四半期比10.4%増)、営業利益25億8900万円(同20.5%増)となった。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間において、インフォコムグループの経営成績は売上高314億1800万円(前年同四半期比8.1%増)、営業利益34億200万円(同33.6%増)、経常利益37億200万円(同42.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益33億5100万円(同98.8%増)となった。
連結業績予想に関しては、平成29年10月26日に発表した「業績予想及び配当予想の修正に関するお知らせ」から変更ないとしている。