「男性向けサスペンス」の収益増加も主力の「日本語女性向け」で大幅減収。今期業績予想の下方修正も発表。
株式会社ボルテージ(以下、ボルテージ)は、平成30年6月期第3四半期決算を5月8日(火)に発表した。当期連結経営成績は、売上高55億7000万円(前年同期比18.8%減)、営業損失10億900万円(前年同期は営業利益6600万円)、経常損失10億4200万円(前年同期は経常利益7400万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失12億2500万円(前年同期は純損失1300万円)となった。
経営成績に関する説明
「日本語女性向け」「英語女性向け」「その他」の3区分で事業を運営。
当第3四半期連結累計期間における売上は「英語女性向け」「その他」で増加したが、「日本語女性向け」が大幅に減少し、55億7055万円(前年同期比18.8%減)となった。また、テレビCMやモバイル広告の出稿量の増加により、広告宣伝費が大幅に増加。ただし、売上減少に伴って、販売手数料制作及びシステム外注費に関しては若干減少となった。
以上の結果、営業損失は10億932万円(前年同期は営業利益6654万円)、経常損失は10億4264万円(前年同期は経常利益7408万円)となった。
また、当期第2四半期決算において、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産を計上していたが、当第3四半期決算において、今後の業績見通し等を踏まえた繰延税金資産の回収可能性を検討し、繰延税金資産を全額取り崩すこととなった。これにより、当第3四半期連結累計期間において法人税等調整額を含む法人税等1億4663万円を計上したため、親会社株主に帰属する四半期純損失は12億2528万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失1303万円)となった。
セグメント毎の業績は、以下の通り。
日本語女性向け
「恋愛ドラマアプリ」「シークドラマ(『ダウト~嘘つきオトコは誰?~』の仕様をベースに制作されるコンテンツ。従来の恋愛ドラマアプリとは一線を画し、ストーリーだけでなく調査や審判等の要素を持つのが特徴)」「チームドラマ(ユーザーが主人公となりキャラクターとの恋愛を楽しむ恋愛ドラマアプリと異なり、キャラクター同士で展開するストーリーを楽しむコンテンツ)」「モーション(株式会社ボルモで制作するモーションタイプのコンテンツ。当該子会社は平成30年5月8日現在、解散し清算手続き中。現在は、株式会社ボルテージがコンテンツを運営)」及び「パズルアクションゲーム(株式会社ボルスタで運営するコンテンツ。なお、当該子会社は解散し4月26日付で清算結了。現在は株式会社ボルテージが運営)」が該当。
主に「恋愛ドラマアプリ」の売上減少が続き、売上高は38億6484万円(前年同期比31.4%減)となった。
英語女性向け
「L10N(北米市場向けアニメ絵で、日本語版恋愛ドラマアプリを翻訳したコンテンツ)」「DRAGON(米市場向けアニメ絵で、北米市場向けに作ったコンテンツ)」及び「US REAL(北米市場向けリアル絵のコンテンツ)」が該当。
主に「DRAGON」が大幅に増加したことで、売上高は13億9844万円(前年同期比36.6%増)となった。
その他
「男性向けサスペンス」のほか、VR・AR技術を用いたコンテンツや、アニメ・IP展開(グッズ・イベント等)が該当。
主に「男性向けサスペンス」が増加したことで、売上高は3億727万円(前年同期比52.9%増)となった。
また、業績予想の修正を発表。売上の減少が費用の減少を上回り、営業利益と経常利益が計画を下回るとのこと。親会社株主に帰属する四半期純利益については、繰延税金資産の取り崩しによる法人税等調整額の計上により、計画を大幅に下回る見通しだ。
関連サイト
株式会社ボルテージ公式サイト
平成30年6月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
繰延税金資産の取り崩し及び平成30年6月期 連結業績予想の修正に関するお知らせ