【レビュー】『ビッグバンギャラクシー』巨悪から宇宙を守れ! ド派手なエフェクトが爽快なリアルタイムストラテジー

 宇宙は古くから人を魅了してきた。ビデオゲームの世界では草創期に『スペースインベーダー』が大ブームとなって以降、シューティング、RPGなどさまざまなジャンルで宇宙が舞台となってきた。

 惑星開拓、あるいは侵略といったシミュレーションゲームは数多く作られてきたが、今回紹介する『ビッグバンギャラクシー』もそのひとつ。宇宙支配を目論む大きな力との戦いを描くリアルタイムストラテジーだ。

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◆広大な宇宙空間をフル3Dで表現! SF映画さながらのストーリーにも注目!

 グラフィック技術が格段に向上した近年、宇宙を舞台にしたゲームにおいてプレイヤーが求めるのは、その壮大さを存分に表現してくれることだろう。『ビッグバンギャラクシー』では、フル3Dグラフィックにより宇宙空間や巨大戦艦を表現している。スワイプ操作により隅々までなめ回すように堪能できるのは大変うれしい。

「宇宙の神秘」という表現は大げさかもしれないが、そう言いたくなるほどの美しさ。
▲「宇宙の神秘」という表現は大げさかもしれないが、そう言いたくなるほどの美しさ。

 肝心のゲームについて、「冒頭はもちろんチュートリアルで、攻めやすい拠点とかに出撃するんでしょ?」と、思うのが普通だろう。確かにチュートリアルは、「サポートAI」を名乗る少女の指示に従い、敵の惑星を攻撃する。だが、その後基地に帰還した我々が目にしたものとは。

今やるべきことを教えてくれるサポートAIのエイダ。かわいい。こんな未来が地球にやってくるのはいつだろうか。
▲今やるべきことを教えてくれるサポートAIのエイダ。かわいい。こんな未来が地球にやってくるのはいつだろうか。

この敵に基地を破壊される。降伏して仲間になるよう誘われるが、もちろんお断り。今はまだ力の及ばない相手だが、態勢を立て直し、いつの日か恐怖支配から宇宙を救うのだ。
▲この敵に基地を破壊される。降伏して仲間になるよう誘われるが、もちろんお断り。今はまだ力の及ばない相手だが、態勢を立て直し、いつの日か恐怖支配から宇宙を救うのだ。

◆いかに戦い、いかに守るか。プレイヤーの戦略が試される。

 というわけで、プレイヤーの仕事は新たに基地を作るところから始まる。施設の設置には一定の時間が必要であり、その時間は施設のレベルが上がるごとに長くなっていく。基地の強化を進めることでより強力な兵器が開発できるようになり、強敵との対峙が可能になる。

 基地を強化したところで、いよいよお待ちかねのバトルシーンだ。バトルでは自らが攻めこむこともできれば、ほかのプレイヤーから攻められることもある。

 攻撃時は敵基地の施設配置を見極めつつ、いかに最小の被害で勝利するかがポイントとなる。戦艦から出撃させたドローンは自動で行動する。多種多様な行動パターンを取るドローンの動きを把握し、上手に戦艦を配置して勝利を掴みとろう。

画像ではわかりにくいが、目標物の周りを旋回しながら攻撃している。“わかってる”動きだ。
▲画像ではわかりにくいが、目標物の周りを旋回しながら攻撃している。“わかってる”動きだ。

SF映画を思わせる派手な攻撃エフェクト。現実離れした挙動も、宇宙物なら許される。
▲SF映画を思わせる派手な攻撃エフェクト。現実離れした挙動も、宇宙物なら許される。

 防衛はプレイヤーが操作することなく進行する。最初は何度も一方的に攻撃され、資材が奪われることだろう。しかし単純に施設のレベル不足の場合もあれば、配置の見直しで改善できることもある。ほかのプレイヤーの基地を攻撃するときに攻めづらかった配置を参考にさせてもらい、よりよい施設配置を目指したい。負けた時のほうが学ぶことは多いのだ。

 ちなみに『ビッグバンギャラクシー』における勝利(敗北)条件は、「司令部が破壊される」のみ。ほかの施設を破壊しても奪える資材の量に変わりはない。やるかやられるか、真っ向勝負あるのみなのだ。

◆見慣れたジャンルながら新しさを感じるストラテジーゲーム

 自分の拠点を強化し防衛力を上げたり軍備を整えたりしつつ、敵陣に攻め込んで資材を奪う。リアルタイムストラテジーのジャンルではよくある流れだが、『ビッグバンギャラクシー』は、SF映画のような世界観、そして美しいグラフィックのおかげで、ありきたりな印象は受けない。SF映画好きはもちろん、リアルタイムストラテジーは食傷気味なかたでも、プレイする価値のあるゲームだと言える。

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