パピレス、PRや販促施策が好調で営業利益90%増の11億円 平成31年3月期第2四半期決算

パピレス

TVCMやインターネットの広告施策や独自キャンペーンでユーザーの購入額が増加。台湾やアメリカ市場の売上も拡大。

株式会社パピレス(以下、パピレス)は、平成31年3月期第2四半期決算を11月9日に発表した。当期の連結経営成績については、売上高は91億1000万円(前年同期比11.1%増)、営業利益は11億1100万円(同87.6%増)、経常利益は11億5900万円(同88.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7億8300万円(同95.7%増)だった。

決算

経営成績に関する説明

パピレスグループは、サービスの向上と他社との差別化をはかり、広告宣伝や販促施策を積極的に行なうことで、事業拡大に努めている。また、海外市場の開拓、次世代コンテンツの開発にも取り組んでいる。

広告宣伝は、継続的な効果検証により、前年同四半期比で費用が減少し、売上高比率が改善した。

販促施策は、新サービスポイント施策の導入などを実施。広告宣伝や販促施策の結果、会員数、ユーザー1人当たりの購入金額が増加し、前年同四半期に比べて増収、増益となった。

海外市場の開拓については、台湾、アメリカ市場での売上規模が順調に拡大。次世代コンテンツの開発は、制作体制の強化が進み、コンテンツ数が増加中だ。

以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高91億1000万円(前年同期比11.1%増)、営業利益11億1100万円(同87.6%増)、経常利益11億5900万円(同88.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益7億8300万円(同95.7%増)だった。

主な活動の詳細は以下の通り。

集客施策
TVCMやインターネット広告などの広告施策を積極的に実施し、広告効率の向上に努めてきた。

また、講談社や白泉社、秋田書店、小学館などの大手出版社と協力した特別キャンペーンや、「タテコミ2周年記念!総額1000万ポイント還元キャンペーン」などの、独自のキャンペーン施策を実施し、「Renta!会員特典」をスタートした。

広告宣伝 キャンペーン

サイト改良施策
「Renta!」の新しいログイン方法として、SNSのID認証によるログイン機能を拡充。現在は、検索機能の向上のためのAI実用化に着手している。

コンテンツ施策
「Renta!」を中心に、タテ読みフルカラーコミック「タテコミ」の拡充を進めた。「タテコミ」の普及促進を目的に、comicoと「タテコミ」の相互販売のスタートや、1コマタテコミ漫画「1コマの国のアリス」を制作した。「1コマの国のアリス」は、「世界一長い1コマ漫画」としてギネス世界記録に認定された。

また、オリジナル電子コミックレーベル「Renta!コミックス」の開始や、KADOKAWAのコンテンツの掲載を大幅に増強した。

comico

次世代コンテンツ開発施策
小説の文章を短く区切り、画像を追加した「絵ノベル」(特許取得済)、コミックを動的演出でみせる「コミックシアター」の制作体制を強化。同時に「絵ノベル」「コミックシアター」のフルカラー化、フルボイス化などの改良を進めている。

海外展開施策
翻訳体制を強化し、「英語版Renta!」「中国繁体字版Renta!」に掲載されているコンテンツの拡充を進めた。

4月には、中国で電子書籍事業を行なうことを目的に、香港に子会社1社を設立した。

英語 中国

その他
海賊版サイトをはじめとしたさまざまな電子書籍事業に関する問題に対応するため、読者への正規版購入と著者への収益還流を推進することを目的に、電子書店5社(株式会社アムタス、株式会社イーブックイニシアティブジャパン、エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社、株式会社パピレス、株式会社ビーグリー)が発起人になり、「日本電子書店連合」を発足した。

関連サイト

株式会社パピレス公式サイト
平成31年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2019年3月期 第2四半期決算説明会資料

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