ドリコム、収益性改善も不採算タイトルがあることで営業損失7億円 平成31年3月期第3四半期決算

ドリコム

IPゲームアプリや『ダビマス』が好調に推移。一方で「enza」事業に関連して、資産再評価の結果3億2400万円の持分法投資損失を計上。

株式会社ドリコム(以下、ドリコム)は、平成31年3月期第3四半期決算を1月31日(木)に発表。当期連結経営成績については、売上高は79億4700万円(前年同期比21.2%減)、営業損失7億400万円、経常損失12億8200万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は13億7200万円だった。

決算 決算概況

経営成績に関する説明

ドリコムグループは、スマートフォン向けサービスの提供を主な事業としており、既存サービスの拡充や新規サービスの開発に注力している。主力事業のソーシャルゲーム事業では、IPゲームに焦点を当てた戦略の下、新規IPゲームの開発や運用を通じた事業拡大に取り組んでいる。

また、株式会社バンダイナムコエンターテインメントとの合弁会社が提供するブラウザゲームサービス「enza」も、2018年4月にサービス提供がスタートし、新たなゲーム市場の開拓を目指し事業開発に取り組んでいる。

広告メディア事業では、広告代理事業の他、次世代の主力事業創出を目的とした新規サービスの開発や運用にも取り組んだ。

業績については、2014年5月にリリースしたIPゲームアプリが引き続き堅調に推移。2018年11月に2周年を迎えた『ダービースタリオン マスターズ』については、周年イベントを追い風に売上が伸長した。

利益面については、足下で最優先課題として取り組んでいる運用の効率化や、全社的なコスト最適化により費用が抑制された結果、四半期比では収益性の改善がみられたが、収益性向上の途上にある不採算タイトルがあることで、引き続き損失を計上した。

また、株式会社BXDとの「enza」事業に関連して、連結決算上の資産を再評価した結果、当四半期において3億2400万円の持分法投資損失を計上した。

特別損失

以上の結果、売上高は79億4726万円(前年同期比21.2%減少)、営業損失は7億496万円(前年同期は営業利益3億4126万円)、経常損失は12億8238万円(前年同期は経常利益1億9326万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は13億7253万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益7538万円)となった。

今後については、「enza」の拡大と、既存ゲームアプリの運用費用の最適化を通じた一層の収益性向上の2つを最優先課題とし、優先的に経営資源を投入し、事業拡大に取り組むと発表した。

課題

エンターテインメントサービス
ゲームの開発と運営をメインに、他社IPゲームやゲームプラットフォーム、オリジナルIPゲームの開発、運営を行なっている。

他社IPゲームについては、2014年5月にリリースしたIPゲームが好調な推移を維持し、リリースから2周年を迎えた『ダービースタリオン マスターズ』も好調に推移した。

オリジナルゲームについては、既存ユーザーの満足度維持と向上に焦点を当てたイベント施策に注力し、売上水準を維持した。また、ネイティブ、旧ブラウザゲームの運用による売上とあわせて、2018年4月から提供中のブラウザゲームサービス「enza」に関連する売上も計上された。

利益については、前期から取り組んでいる運用効率化が進展したことで、前四半期比では運用費が抑制されたが、前年同期比では運用本数が増加したことで、依然収益性向上の半ばにある。

以上の結果、売上高は72億3651万円(前年同期比23.0%減)、セグメント損失は5億7396万円(前年同期はセグメント利益4億3787万円)となった。

広告メディアサービス
広告代理業務のほか、次世代の主力事業創出を目的とした取り組みの一環である「DRIP(Drecom Invention Project)」のもと、ドリコムのインターネットサービスにおける知見を活かした新規サービスを試験的に立ち上げ、事業化に向けた試行を重ねた。しかし、主要サービスの多くが事業開発段階にある状態と発表。

上記の結果、売上高は7億1075万円(前年同期比4.1%増)、セグメント損失は1億3100万円(前年同期はセグメント損失9660万円)となった。

関連サイト

株式会社ドリコム公式サイト
平成31年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
平成31年3月期第3四半期決算説明資料

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