さらなる認知度向上を狙って「モンハン」「ロックマン」のハリウッド実写映画化も発表。アミューズメント機器事業は市場縮小などにより大きく減益。
株式会社カプコンは、2019年3月期第3四半期決算を2月4日に発表した。当期の連結経営成績については、売上高は612億7000万円（前年同期比28.3％増）、営業利益は134億6100万円（同92％増）、経常利益は135億3900万円（同90.7％増）、親会社株主に帰属する四半期純利益は91億8000万円（同106.8％増）だった。
経営成績に関する説明
2018年に市場を席巻した『モンスターハンター：ワールド（以下、モンハン：ワールド）』が引き続き伸長したことで、出荷本数が1000万本を突破し、カプコンの単一タイトルとしては過去最高記録を更新した。
また、「日本ゲーム大賞2018」においては、『モンハン：ワールド』が「大賞」を受賞し、『ロックマン11 運命の歯車！！』『バイオハザード RE:2』『デビル メイ クライ 5』の3タイトルが「フューチャー部門」に選出された。
さらに、海外での知名度向上やブランド価値の増大など、人気ゲームとの相乗効果を創出するため、2018年10月に「モンスターハンター」と「ロックマン」のハリウッド実写映画化を発表した。
利益面については、デジタルコンテンツ事業が好伸した。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は612億7000万円（前年同期比28.3％増）、営業利益134億6100万円（同92％増）、経常利益135億3900万円（同90.7％増）、親会社株主に帰属する四半期純利益91億8000万円（同106.8％増）となった。
セグメント毎の業績は以下。
デジタルコンテンツ事業
看板タイトル『モンハン：ワールド』がユーザー層の拡大により人気が持続したほか、パソコン向けのスチーム版も好調に推移したことで、利益を押し上げた。また、同じく海外向けに投入した『モンスターハンターダブルクロス』も安定した人気に支えられ、「モンスターハンター」シリーズが業績向上をけん引した。
また、『ロックマン11 運命の歯車！！』と、提携タイトル『レッド・デッド・リデンプション2』が底堅い売れ行きであったことに加え、2018年末に発売した『鬼武者』も堅調な出足となった。
『ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション』も健闘したほか、『ロックマンＸ アニバーサリー コレクション』『ロックマンＸ アニバーサリー コレクション 2』『ロックマンＸ アニバーサリー コレクション 1+2』も固定ファンや根強いブランド力により順調に推移した。利益率が高いリピートタイトルについても、堅調に販売を伸ばし、収益向上に寄与した。
上記の結果、売上高は478億5500万円（前年同期比55.2％増）、営業利益は152億8800万円（同144.3％増）となった。
アミューズメント施設事業
身近な娯楽施設として多様な顧客に対応したゲーム機の設置やサービスデーの実施、各種イベントの開催などにより、リピーターや中高年齢者、女性、親子連れ、訪日外国人など、幅広い客層の取り込みに努めてきた。
また、新機軸として2018年11月からスマートフォンやパソコンの遠隔操作によるオンラインクレーンゲーム『カプコンネットキャッチャー カプとれ』をスタートした。
店舗については、当期間で2店舗をオープンし、1店舗を閉鎖。それにより、施設数は37店舗となった。
この結果、売上高は80億8200万円（前年同期比5.9％増）、営業利益8億6800万円（前年同期比6.5％増）となりました。
アミューズメント機器事業
パチスロ機部門は、市場縮小基調のもと『バイオハザード イントゥザパニック』や『ストリートファイターＶ』などを発売したが、消費マインドの低下やホールオペレーターの投資抑制などにより、伸び悩んだ。
業務用機器部門については、商材不足により終始苦戦を強いられるなど、アミューズメント機器全体としても軟調に推移した。
この結果、売上高は32億3100万円（前年同期比58.1％減）、営業損失6億3900万円（前年同期は営業利益21億2800万円）となりました。
その他事業
主にライセンス許諾によるロイヤリティ収入やキャラクターグッズなどの物品販売を行なった。
上記の結果、売上高は21億200万円（前年同期比35.4％増）、営業利益9億8100万円（前年同期比29.4％増）だった。
業績予想については、5月8日に発表された内容から変更はない。
関連サイト
株式会社カプコン公式サイト
株式会社カプコンIRサイト
2019年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2019年3月期第3四半期決算資料
