国内のソーシャルゲーム案件に加えて、海外のローカライズ案件の増加が利益に貢献。ゲーム市場向けのカスタマーサポートも好調。
ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス株式会社は、平成31年1月期決算を3月11日（月）に発表した。当期の連結経営成績については、売上高は237億6300万円（前年同期比6.7％増）、営業利益は31億6200万円（同40.5％増）、経常利益は30億8200万円（同31.1％増）、親会社株主に帰属する当期純利益は18億3900万円（同67.2％増）だった。
経営成績に関する説明
当連結会計年度においては、今後の受注増加を見据え、ポールトゥウィン株式会社では10月に四条スタジオ（京都府）を開設、株式会社クアーズ（以下、クアーズ）では12月に甲府スタジオを開設、ピットクルー株式会社（以下、ピットクルー）では5月に北九州サービスセンターを増床した。
また、顧客企業に対するサービス力の向上と経営効率化を目的に、2月にピットクルー、ピットクルー・コアオプス株式会社、ピットクルー・クロスラボ株式会社の3社による組織再編を実施。サーバー監視のサービス範囲を拡大するために、3月に株式会社サイタスマネジメントを連結子会社化、8月に同社をピットクルーへ吸収合併した。
9月には日本国内の顧客から受注した「モニタリング」「カスタマーサポート」「ソフトウェア品質検証」などの業務のオフショア展開を目的に、ピットクルー、クアーズ、Pole To Win International Limited の3社共同出資により、POLE TO WIN VIET NAM JOINT STOCK COMPANYを設立した。国内拠点と海外10ヵ国18拠点の連携により、デバッグ、ローカライズ、モニタリング、カスタマーサポートなどの「ワンストップ・フルサービス」の提供をグローバルで推進した。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は237億6396万円（前年同期比6.7％増）、営業利益は31億6253万円（同40.5％増）、経常利益は30億8252万円（同31.1％増）、親会社株主に帰属する当期純利益は18億3912万円（同67.2％増）となった。
セグメント毎の業績は以下。
デバッグ・検証事業
9ヵ国17拠点体制による海外と国内グループ会社の連携により、国内外ゲームソフトメーカーのグローバル展開サポートに努め、デバッグ、ローカライズ、カスタマーサポート（海外）などのゲームソフトメーカー向けアウトソーシングサービスが拡大した。
アミューズメント機器向けアウトソーシングサービスの受注が減少したが、国内外にてソーシャルゲームのデバッグ、ローカライズやカスタマーサポート（海外）が増加した。
海外グループ会社では、ゲーム以外の市場においても、ローカライズや音声収録が増加している。
上記の結果、売上高は183億989万円（前年同期比0.3％減）、営業利益は30億7190万円（同23.9％増）となった。
ネットサポート事業
Eコマースサイトにおける出品物チェック業務、薬機法や景品表示法等に基づく広告審査業務、代金や商品到着等に関する電話・メール・チャットによるカスタマーサポート（国内）などのアウトソーシングサービスの受注が増加した。
デバッグ・検証事業との連携を強化し、ゲーム市場向けのカスタマーサポートが増加いたしました。様々なサービスにAIが活用される中、AIの品質向上のためのデータクレンジング（データの中から、誤記等を探し出し、修正等を行い、データの品質を高めること）、アノテーション（あるデータに対して付加情報や注釈（タグ、メタデータ）を付与すること）、データ認識評価といった新たなサポートサービスをスタートし、フィンテック関連サービスにおける認証チェック、不正対策等のサポートサービスも増加した。
上記の結果、売上高は51億7589万円（前年同期比40.7％増）、営業利益は2億6627万円（同70.7％増）となった。
その他
Palabra株式会社において、今後の映像バリアフリー化時代を見据え、テレビ番組や映画のバリアフリー字幕や音声ガイド制作のサービスを提供。
アイメイド株式会社において、介護士、介護福祉士などの医療関連人材紹介サービスや教育サービスを提供しておりましたが、当該サービスから撤退し、今後は過去に医療機関へ紹介した人材のアフターフォロー業務のみを行なうことになった。
当事業の売上高は2億7817万円（前年同期比26.6％増）、営業損失は2億1304万円（前年同期は4億2500万円の損失）、特別損失として事業撤退損7817万円を計上した。
