SP事業の好調で最高業績を達成。来期はグローバル市場にも注力し、500万本級のスマートフォンタイトルの創出を狙う。
株式会社コーエーテクモホールディングスは、平成31年3月期決算を4月26日に発表。売上高389億6800万円（前年同期比0.1％増）、営業利益120億9200万円（同3.3％増）、経常利益183億700万円（同0.1％増）、親会社株主に帰属する当期純利益136億9400万円（同5.2％増）となり、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益の各項目は経営統合以来最高の業績を達成した。当期純利益については9期連続の増益となった。
当連結会計年度のゲーム業界においては、家庭用ゲーム市場でSteamをはじめとしたデジタル販売が伸長し、スマートフォンゲーム市場も拡大を続けている。また、米Google社のゲームストリーミングサービス「STADIA」、米Apple社のサブスクリプション制ゲームサービス「AppleArcade」が発表されて注目を集めるなど、ゲーム市場全体は今後も更なる成長が見込まれている。
このような経営環境下において、当社では当期より3カ年の中期経営計画を策定し、その初年度として「グローバルIPの創造と展開」「グローバルビジネスの飛躍」を経営方針に掲げ、各種施策に取り組んでいる。2月には、任天堂株式会社より2019年7月に発売予定のNintendoSwitch専用ソフトで、シリーズ最新作『ファイアーエムブレム風花雪月』の開発に、コーエーテクモが参画していることが発表された。
3月には、シリーズ7年振りのナンバリングタイトル『DEAD OR ALIVE6』（PS4、XboxOne、Steam用）を、全世界同時に発売し35万本販売した。本作は基本無料版の配信も開始し、成長著しいeSports分野においても「DEAD ORALIVE 6 WorldChampionship」を4月より世界各地で開催している。
セグメントの状況につきましては以下のとおり。
エンタテインメント事業
「シブサワ・コウ」ブランドでは、2月に『信長の野望・大志withパワーアップキット』(PS4、Nintendo Switch、Steam、DMMGAMES用)を、3月には5年ぶりのナンバリングタイトルとなる『WinningPost9』(PS4、NintendoSwitch、Steam用)を発売した。スマートフォンゲームでは、当社がIPを許諾した『新三國志』が引き続き好調に推移した。
「ω-Force」ブランドでは『無双OROCHI3』（PS4、NintendoSwitch、XboxOne、Steam用）のリピート販売が順調で、累計出荷本数は70万本を突破した。スマートフォンゲームでは、当社がIPを許諾した『真・三國無双斬』が収益に貢献した。
「Team NINJA」ブランドでは、3月に『DEAD OR ALIVE Xtreme 3 Scarlet』(PS4、NintendoSwitch用)をリリースいたしました。また、『仁王CompleteEdition』(PS4、Steam用)のリピート販売が堅調に推移し、全世界累計販売本数は250万本を突破した。
株式会社スクウェア・エニックスと共同で開発しグローバルで配信中の『DISSIDIAFINALFANTASY OPERA OMNIA』は、国内では2周年、海外でも1周年を迎え、記念キャンペーンにより売上が伸長した。
「ガスト」ブランドでは、1月に「アトリエ」シリーズ20周年記念作品である『ネルケと伝説の錬金術士たち～新たな大地のアトリエ～』（PS4、PSVita、Nintendo Switch、Steam用)を、さらに3月には「アトリエアーランド」シリーズの最新作、『ルルアのアトリエ～アーランドの錬金術士4～』（PS4、NintendoSwitch用)を発売いたしました。
「ルビーパーティー」ブランドでは、『金色のコルダオクターヴ』(PSVita、NintendoSwitch、Steam用）と『遙かなる時空の中で6DX』(NintendoSwitch用)をリリースした。イベント事業では「ネオロマンス・ライヴコルダSONGS」など、当第4四半期中に合計5つのイベントを開催し、全体の年間来場者数は9万人となった。
「midas」ブランドでは、新規スマートフォンゲームの開発に注力している。
以上の結果、売上高351億2000万円、セグメント利益110億7800万円となった。
SP事業売上高
当第4四半期で3タイトル、年間で7タイトルがリリースされました。パチンコ・パチスロ機への液晶ソフト受託開発が順調に進捗した結果、増収増益となった。
以上の結果、16億3900万円、セグメント利益5億8700万円となった。
アミューズメント施設運営事業
プライズゲーム機が好調で既存店売上高が増加し、黒字転換となった。
以上の結果、売上高15億1600万円、セグメント利益9900万円となった。
不動産事業
当社グループが保有する賃貸用不動産は高い稼働率を維持しております。
以上の結果、売上高7億6800万円、セグメント利益2億7300万円となった。
その他事業に関しては、売上高1億8400万円、セグメント利益5200万円となった。
