東映アニメーション、各事業の好調で増収増益 営業利益157億4100万円 2019年3月期決算

東映アニメーション

「ドラゴンボール」のゲーム化権や商品化権に加え、複数の作品で遊技機の大口契約があったことで大きく増収増益を記録。

東映アニメーション株式会社(以下、東映アニメーション)は、2019年3月期決算を5月14日(火)に発表した。当期連結経営成績については、売上高は557億100万円(前期比21.1%増)、営業利益は157億4100万円(同39.6%増)、経常利益は162億6500万円(同40.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は113億7500万円(同44.9%増)だった。

決算 決算概要

経営成績に関する説明

東映アニメーショングループは、「ドラゴンボール」「ワンピース」「プリキュア」シリーズといった、主力作品による収益の安定と拡大とともに、国内外でのアプリゲームなどのゲーム化権の販売、中国を中心とした映像配信権の販売に引き続き注力してきた。

当期については、国内外でアプリゲーム化権や映像配信権の販売が好調に推移したことで売上高が増加した。

利益については、収益性の高い版権事業や海外での映像配信権販売事業が大幅に増収した。

上記の結果、当連結会計年度における売上高は557億100万円(前期比21.1%増)、営業利益は157億4100万円(同39.6%増)、経常利益は162億6500万円(同40.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は113億7500万円(同44.9%増)となった。

セグメント毎の業績は以下。

映像製作・販売事業
劇場アニメ部門では、2018年3月に「映画プリキュアスーパースターズ!」、5月に「デジモンアドベンチャーtri.第6章」、10月に「映画HUGっと!プリキュア」、12月に「ドラゴンボール超 ブロリー」、2019年3月に「映画プリキュアミラクルユニバース」を公開。「ドラゴンボール超 ブロリー」や「プリキュア」シリーズのヒットにより、前連結会計年度と比較して大幅な増収となった。

テレビアニメ部門では、「ワンピース」「HUGっと!プリキュア(2019年2月から「スター☆トゥインクルプリキュア」)」「ゲゲゲの鬼太郎」「爆釣バーハンター」「おしりたんてい」の5タイトルを放映した。前期に比べ、放映本数が減少したことに伴い、減収となった。

コンテンツ部門では、前年同期にあった「美少女戦士セーラームーンCrystal」のブルーレイ・DVDの売上に相当するものがなかったことで、大きく減収となった。

海外映像部門では、中国向け大口映像配信権の販売本数が増加したことに加え、北米向け映像配信権の販売が好調に稼動したことで、大幅な増収となった。

その他部門については、国内での映像配信権の販売が好調に稼動したことに加え、「聖闘士星矢: Knights of the Zodiac」の製作代収入があったことなどで大幅な増収となった。

上記の結果、映像製作・販売事業全体では売上高は195億3100万円(前期比20.4%増)、セグメント利益は41億4700万円(同71.2%増)となった。

映像制作

版権事業
国内版権部門では、アプリゲーム『ドラゴンボールZ ドッカンバトル(以下、ドッカンバトル)』や『ドラゴンボール レジェンズ』が好調であった。それに加え、複数の作品で遊技機の大口契約があったことで、大幅な増収となった。

海外版権部門では、アプリゲーム『ドッカンバトル』や、『ドラゴンボール ファイターズ』を中心とした家庭用ゲーム、「ドラゴンボール」シリーズの商品化権が欧米で好調に稼動した。さらに、『ドラゴンボール レジェンズ』の配信がスタートしたことから大きく増収となった。

上記の結果、版権事業全体では、売上高は302億1000万円(前期比25.2%増)、セグメント利益は143億6000万円(同25.5%増)となった。

商品販売事業
「ドラゴンボール超 ブロリー」の劇場公開に合わせたタイアップ・キャンペーン関連商品の販売が好調だったことに加え、「プリキュアプリティストア」など、ショップ事業が好調だったことで、増収増益となった。

上記の結果、売上高は51億6600万円(前期比8.4%増)、セグメント利益は1億2900万円(同4.8%増)となった。

その他事業
採算性を重視した催事イベントやキャラクターショーなどを展開。

前期にあった「ドラゴンボール超」の催事関連に相当するものがなかったことで減収となった。

上記の結果、売上高は9億7000万円(前期比9.1%減)、セグメント損失は4200万円(前期は5900万円のセグメント損失)となった。

版権 その他

関連サイト

東映アニメーション株式会社公式サイト
2019年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)
平成31年3月期決算プレゼンテーション資料

東映アニメーション