IGポート、映像制作などのコスト改善で黒字転換 営業利益1.7億円 2020年5月期第1四半期決算

IGポートキャッチ

外注費高騰や製作長期化など厳しい状況が一部改善。版権事業の二次利用による収益分配も収益に貢献。

株式会社IGポート(以下、IGポート)は2020年5月期第1四半期決算を発表。当第1四半期連結累計期間の売上高は19億7527万6千円(前年同期比6.9%減)、経常利益は1億6902万円(前年同期は1億4532万4千円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は9109万5千円(前年同期は1億3447万5千円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となった。

IGポート

IGポートグループはアニメーション作品の企画・制作を行なう映像制作事業、コミック雑誌等の企画・製造、販売及び電子コミックスの配信を行なう出版事業、作品の二次利用による印税・収益分配金等を得る版権事業に取り組んできた。

セグメントごとの業績は次のとおり。

映像制作事業
映像制作事業においては、テレビ用アニメーション「歌舞伎町シャーロック」「ヴィンランド・サガ」「真・中華一番!」などを制作。その他、ゲーム用・CM用のアニメーションの制作をした。映像制作事業ではCG制作費や外注費の高騰、制作期間の長期化により、引き続き厳しい状況が続いているが、納品した一部の作品については改善がみられた。

以上により、当事業の売上高は13億1914万3千円(前年同期比17.7%減)、営業利益は1億2575万7千円(前年同期は6144万8千円の営業損失)となった。

出版事業
出版事業においては、月刊誌「コミックガーデン」、コミックス「リィンカーネーションの花弁 10巻」「まもって守護月天!解封の章4巻」等、定期月刊誌3点、並びに新刊コミックス・書籍22点を刊行した。既刊コミックスの「リィンカーネーションの花弁」「転生貴族の異世界冒険録」は、特に販売好調だったが、コミックスの販売月の変更により出版売上が減少したほか、マンガドア(漫画配信)のアプリ版が2019年6月より本格稼働したこともあり、先行投資が続いている。

以上により、当事業の売上高は2億4092万6千円(前年同期比6.0%増)、営業損失は2082万1千円(前年同期は78万3千円の営業損失)となった。

版権事業
版権事業においては「銀河英雄伝説DieNeueThese」「宇宙戦艦ヤマト」「進撃の巨人」「B:TheBeginning」「風が強く吹いている」等のシリーズタイトルを中心に、二次利用による収益分配を計上した。

以上により、当事業の売上高は3億6579万1千円(前年同期比71.4%増)、版権事業にかかわる減価償却費が前年同期と比べ1億4150万6千円減少し、営業利益は1億2338万4千円(前年同期は8810万7千円の営業損失)となった。

その他
その他の事業においては、雑誌のイラストやキャラクターの商品化、スマートフォン向けアプリ等により当事業の売上高は4941万4千円(前年同期比37.8%減)、営業損失は3800万1千円(前年同期は2998万4千円の営業利益)となった。

関連リンク

株式会社IGポートWEBサイト

IGポートキャッチ