カヤック、ソーシャルゲームの売上不振で赤字に 営業損失5億円 2019年12月期第3四半期決算

カヤック

クライアントワークではリアルと連動した案件が増加。既存ゲームが底堅く推移しているものの、新規ゲームが想定を下回って推移。

株式会社カヤック(以下、カヤック)は、2019年12月期第3四半期決算を11月14日(木)に発表した。当期連結累計経営成績は、売上高45億3700万円(前年同期比6.7%増)、営業損失5億5800万円、経常損失5億8700万円、親会社株主に帰属する四半期純損失2億3400万円だった。

決算 決算概要

経営成績に関する説明

カヤックグループは、良質なデジタルコンテンツをより多くのユーザーに楽しんでもらえるよう提供を行なっており、その中でも、受託サービスであるクライアントワーク、自社サービスであるソーシャルゲーム、「Lobi」の3つを主要サービスとして注力し、相互にシナジーをはかりながら事業を進めている。

クライアントワーク
新しい技術とアイデアに挑戦し、クライアントとその先にいるユーザーに新しい体験を提供することで、クライアントのマーケティングやブランディングに資する広告を提供している。

スマートフォンの普及や新しい技術の出現により、WEB領域にとどまらないリアルと連動した案件が増加している。2019年3月にオープンした「うんこミュージアムYOKOHAMA」では、9月末の会期終了までの総来場者数が30万人超を記録した。

上記の結果、売上高は15億5104万円(前年同期比21.3%増)となった。

クライアントワーク

ソーシャルゲーム
『ぼくらの甲子園!ポケット』や『キン肉マン マッスルショット』『進撃の巨人 TACTICS』、2019年9月にリリースした『クロス×ロゴス』が、ソーシャルゲーム事業の売上高の大部分を占めている。

『ぼくらの甲子園!ポケット』と『キン肉マン マッスルショット』に関しては、プロダクト・ライフサイクルの後期に入りつつあるものの、コアなユーザーを抱え、効果的なイベント施策を行なうことで売上が底堅く推移している。

ゲームサービス 状況

一方、新規タイトルでは、当初の想定よりも弱含みで推移していることから、運営体制の見直しに着手した。

上記の結果、売上高は16億2078万円(前年同期比7.1%減)となった。

ソーシャルゲーム

Lobi
「Lobi」というスマートフォンゲームに特化したコミュニティ事業を進めており、「Lobi」と連携するゲームタイトル数の増加とコミュニティが求める機能の拡充により、ユーザー数の拡大を目指している。

あわせて、「Lobi」の強みであるコミュニティやユーザーにより焦点を当てた収益構造への転換をはかっている。

2019年6月には、プレミアムユーザーに利用を限定していた配信機能を、全ユーザーに開放した。「Lobi Tournament」の大会開催数も着実に増加しているとのこと。

上記の結果、売上高は3億1839万円(前年同期比3.8%減)となった。

Lobi

その他サービス
ウェディングプランナーとユーザーをつなぐブライダルプラットフォーム「プラコレWedding」、eスポーツイベントの企画や運営、eスポーツ専門メディアの運営などを行なう「esports事業」が着実に成長を続けている。

また、地域を軸とした移住スカウトサービス「SMOUT」、コミュニティ通貨サービス「まちのコイン」など、地域創生に関する新規サービスの開発及び投資を積極的に行なっている。

上記の結果、売上高は10億4700万円(前年同期比16.8%増)となった。

カヤック その他

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は45億3723万円(前年同期比6.7%増)、営業損失は5億5893万円(前年同期は営業損失2億9653万円)、経常損失は5億8704万円(前年同期は経常損失2億4341万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は2億3474万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失2億2133万円)となった。

関連サイト

株式会社カヤック公式サイト
2019年12月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2019年12月期第3四半期決算説明会資料

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