ここでのユーザーの意見は、開発者がゲームのチューニングなどに非常に役立つのは当然として、開発者とゲームファンの貴重な交流の場としても価値が高い。意外だったのは外国人の姿が見かけられたこと。別グループで数人が訪れていて「日本語がヘタな私にはアドベンチャー(ノベルゲーム)は難しいです」と隣で聞いていても思わず笑ってしまうコメントも出ていた。
今年はモバイルゲームの出展数も倍増。開発中のものがほとんどだが、今増加中の小規模開発ゲームを現地でプレイしてきたので、いくつか紹介しよう。
【出展タイトル】
『つみけし』 ※開発中
『バブルバイク』 ダウンロードリンク: Appstore
『つみけし』というパズルゲームと、泡で跳ねるようにコースを進む横スクロールの『バブルバイク』を出展。
『つみけし』は、2個一組になった四角いブロックを決められた台の上に落下させて、“○個消す(同じ色のブロックが4個くっつくと消える)”や“○個台の上に残す”といった条件をクリアするパズルゲーム。ブロックを消すためには、きちんと隣接させる必要があるため、少しでも空いてると消えなかったりとやきもちした気分に……。かといって、狙いすぎてブロック同士がぶつかると跳ね返って台の上からブロックが落ちてしまったりとパズル要素と違う箇所で熟練度が必要なゲームに感じた。
一方の『バブルバイク』は、アスレチックのようなコースをバウンドさせながらバイクをゴールまで到達させるゲームで爽快感にあふれるアクションゲーム。といきたかったが、調子に乗って走っているとそのままコース下の湖に落ちてゲームオーバーになったりと、いじわるな仕掛けが満載。バウンドをうまく使うと同じコースでも違うルートで走れるので、その辺を極めたのちのタイムアタックに熱くなれそうなゲームだ。プレイ動画の共有機能があるのも興味深い。
▲スピード感のあるアクションゲーム。跳ねるバイクにやきもきしながらの操作も楽しい。
【出展タイトル】
『HERA 破滅の女神』ダウンロードリンク: Playストア|Appstore
『魔王ディフェンダー』ダウンロードリンク:Playストア
こちらのブースでは3Dシューティング『HERA 破滅の女神』をプレイさせてもらった。加速度センサーを使っていて、端末を傾けることで自機の操作が可能。通常ショットはオートで、威力が高く弾数制限のあるミサイルだけ、画面タップで発射できた。敵の攻撃にスピード感があり、敵弾が高速で自機の横をすり抜けていくのは操作していて気持ちよく、端末を操作するときに体も傾けてしまうほど楽しませてもらった。
「SIET」ではこの他に『魔王ディフェンダー』というタイトルも出展していたようだが、残念ながらプレイしそびれてしまったのが悔やまれる。
▲雇ったモンスターを配置して魔王軍の拠点を守るというタワーディフェンス型のゲーム『魔王ディフェンダー』。シンプルな絵柄が親しみやすい。
【出展タイトル】
『姉君は優雅に推理する』ダウンロードリンク:Playストア|Appstore ※申請中
ノベルゲーム『姉君は優雅に推理する』を出展していた「YOX-Project」。ある国の王女様が日本で探偵をはじめて、難事件を解決していくという内容のゲームで、謎解き部分だけを抜き出して楽しめるようになっていた。が、恥ずかしながら筆者は一番最初のお題である暗号解読から躓いてしまい先に進むことはできなかった……。すでに体験版はPlayストアにて配信されているので、推理力に自信のある方は挑戦してみてはどうだろうか。 ちなみに今後は筆者のような人でも楽しめるようにヒントを充実させていくと、開発者の方からコメントをいただいた。今後このゲームが簡単になったら筆者のおかげかもしれない……。
【出展タイトル】
『ビート&マジシャンズ』ダウンロードリンク:Playストア|Appstore
「チームEGG株式会社」では、すでに配信中のリズムバトルゲーム『ビート&マジシャンズ』をプレイさせてもらった。ゲームの内容は、ポピュラーなリズムゲームのように迫り来るマークをタイミング良くタップするというタイプだが、それぞれのマークに属性が設定されていて、プレイヤーの味方であるパーティー同属性のキャラクターがいると、より高い攻撃が繰り出せるようになっていた。
タップの反応やズレなどはまったく気にならず、収録曲も初心者から上級者まで楽しめるものがそろっていただけでなく、すべてオリジナルものを収録。筆者好みの曲調も多かった。完成度が高いためか、Playストアなどの評価も上々のようだ。リズムゲームが好きな方ならば間違えなく楽しめるだろう。
【出展タイトル】
『AGNES』※開発中
東京ロケテゲームショウに出展するために、韓国からやってきたというグループ。出展タイトルは『AGNES』という童話のような雰囲気のあるゲームで、画面上に出現する“タイピングボール”をタップすることでたまる「筆力」で演劇のストーリーや俳優を集めていくというものだ。彼らいわく、クリック(タップ)しているだけで、簡単にゲームを進められるジャンル「メルヘンクリッカー」という新しいジャンルを追及して本作にたどり着いたとのことで、実際にプレイしてみると、タイピングボールをタップするのが音ゲーをプレイしているようで気持ちよく、ついつい無言でもくもくと叩き続けてしまうような中毒性がある。知人の韓国の方に翻訳を頼んだというストーリーの日本語化もほぼ完璧で、絵柄もソフトタッチの雰囲気のあるものなので、日本のユーザーでも抵抗なく楽しめるのではないだろうか。
【出展タイトル】
『SPROUT』 ※開発中
パズル要素の強いアクションゲーム『SPROUT』を出展していたグループ。『SPROUT』は各ステージの道中にはえている“苗木”をうまく成長させて障害物や谷を越えてゴールを目指すゲームで、パズルとしては可能性が感じられておもしろかった。ただ、開発中ということで、まだ未完成な部分が多く、今後どこまでクオリティを上げていけるかが課題だろうか。
▲苗は木になり、木は苗にもなる。葉のみを伸ばしたりと様々なアイデアが感じられた。
【出展タイトル】
『PooPride』ダウンロードリンク:Playストア ※近日公開予定
大きなポスターとひと際完成度の高さが目立った『PooPride』。うん○同士でチキンレースをするゲームで、タップ一発の勝負。プレイ時間は10秒ほどのカジュアルゲームだ。コツを掴めば連勝できるようになるが、もっとギリで……とつい走りすぎてしまうところがニクイ。モノがモノだけに、ということからか、AppStoreには申請で落とされてしまい、現在はPlayストアのみで配信されているとのことなので、Androidユーザーの方はおもしろネタのひとつにインストールしてみては? 男の子には間違いなくウケるゲームだと断言します。