メディアドゥHD、電子書籍市場の成長で営業利益40%増の13億円 2020年2月期第3四半期決算

メディアドゥ

電子書籍市場の成長加速により、想定を上回る収益を獲得。メディア事業の活性化を狙った投資も進行。少女コミックレーベル「ネクストF」で新刊刊行。

株式会社メディアドゥホールディングス(以下、メディアドゥHD)は、2020年2月期第3四半期決算を1月14日に発表した。当期連結累計経営成績は、売上高479億6700万円(前年同期比32.6%増)、営業利益13億6500万円(同42.4%増)、経常利益12億4300万円(同31.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益8億8800万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失4億8880万円)だった。

メディアドゥ決算

経営成績に関する説明

当第3四半期連結累計期間の経営成績は、グループの主力事業領域である電子書籍市場の成長にともない売上が堅調に推移したことで、増収増益となった。

セグメント毎の業績は以下。

電子書籍流通事業
「LINEマンガ」「Amazon Kindle」などの電子書店へのディストリビューションや電子書籍配信ソリューションを提供している。

当連結会計年度より、電子書籍流通事業の経営方針を「Legacyを作る」と「Legacyを創りに行く」のふたつにわけて運営中。

「Legacyを作る」においては、クラウドを活用した新電子書籍流通システムへの移行、東京で実施しているオペレーション業務をメディアドゥテック徳島への移管を進めている。新システムでは、従来比約3倍のパフォーマンスと高い拡張性を実現するほか、業務効率を改善することで2021年2月期以降のコスト削減を目的にしている。すでに複数の電子書店への移管が完了しており、概ね予定通り進捗している。

「Legacyを創りに行く」においては、ブロックチェーン技術を用いた新プラットフォームを開発を進めており、2021年2月期第3四半期からのサービス開始を目標に、基盤開発並びに協業先との調整を行なっている。電子書籍流通事業全体としては、電子書籍市場がマンガを中心に堅調に拡大していることから、当社想定を上回って進捗している。

上記の結果、売上高は468億9600万円(前年同期比30.7%増)、セグメント利益は14億104万円(同32.9%増)となった。

その他事業
当期も引き続き出版業界の活性化のため、メディア事業などへの投資施策を進めている。ビジネス書の要約を配信するフライヤーにおいては、グループとして初となるTVCMを実施することで、会員数が順調に拡大している。

また、株式会社ポプラ社の完全子会社であるジャイブ株式会社の全株式を取得し子会社化、株式会社宙出版より少女コミックレーベルを刊行するネクスト編集部を譲受することで、当第3四半期より新たに「インプリント事業(次世代型出版事業)」を開始した。

一方で、2019年1月に買収した株式会社徳島データサービスの全株式を譲渡するなど、グループ企業構成の一部見直しを実施した。

上記の結果、売上高は10億7083万円(前年同期比275.0%増)、セグメント損失は2億3858万円(前年同期はセグメント損失1億3413万円)となった。

関連サイト

株式会社メディアドゥホールディングス公式サイト
2020年2月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

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