初年1.5億ドルを売り上げたヒット作『MARVELストライクフォース』の制作会社を、Scopelyがグローバル展開の一環として獲得。
アメリカのモバイルゲーム会社Scopelyは、ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー(以下、ディズニー)から、ゲーム『MARVELストライクフォース』を製作したFoxNext Games Los Angeles(以下、FoxNext Games)とその関連会社であるCold Iron Studiosを買収することで合意したことを発表した。
Scopelyは、『Looney Tunes(TM) ワールド・オブ・メイヘム』や『WWE Champions 2019』『ウォーキング・デッド サバイバルへの道』などのタイトルを配信し、なかには受賞歴を獲得したタイトルもあるモバイルゲーム会社。2019年9月には、アジア太平洋市場に本格的に進出するために東京オフィスを設立した。
FoxNext Gamesは、ディズニーの傘下である21世紀フォックス(現:21世紀スタジオ)が2017年1月に設立した子会社。1作目の『MARVELストライクフォース』を2018年3月にリリースし、同作はiOSとAndroidベースの人気モバイルゲームの上位に名を連ね、初年で1億5000万ドル以上を売り上げた人気タイトルだ。現在、FoxNext Gamesでは、ジェームズ・キャメロン監督の「アバター」に基づく壮大なマルチプレイヤー戦略ゲーム『アバター:パンドラ・ライジング』を製作中だ。
今回の買収は、Scopelyによるグローバル展開の一環によるもの。これにより、Scopelyのリアルタイムゲーム群に大ヒットゲームが加わるだけでなく、開発中のタイトル拡大、経験豊かなチームも参画することになる。
買収手続きが完了次第、FoxNext Gamesの社長であるアーロン・ローブ氏は新設されるエグゼクティブ職としてScopelyに入社し、シニア・バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのアミール・ラヒミ氏はScopelyにおいてゲーム担当プレジデントとしてFoxNext Gamesのスタジオを統括することが決定。
なお、本買収に21世紀フォックスの知的財産のライセンシングによるゲームタイトルのポートフォリオは含まれてなく、それらは引き続きディズニーのゲームライセンス事業の一環として扱われる。ディズニーに関しては、2019年に21世紀フォックスを買収したことで、FoxNext Gamesのゲーム・スタジオ及びライセンスを受けたゲームタイトルを取得している。
本件に関しては、Scopelyの最高売上責任者であるティム・オブライエン氏、FoxNext Gamesの社長ローブ氏とラヒミ氏が以下のコメントを寄せた。
Scopely 最高売上責任者 ティム・オブライエン(Tim O’Brien)氏
「当社はFoxNext Gamesのチームが制作した『MARVELストライクフォース』に感銘を受けていました。そのチームとともに、今後どのような作品を作ることができるのか、待ちきれない思いです。当社は、既存のビジネスを伸ばしていくことに加え、M&Aを通じてポートフォリオをさらに拡大することに前向きに取り組んでいます。そして、FoxNext Gamesによる、プレイヤーファーストの考え方は、いつまでも心に残るゲーム体験をお届けするという、当社が注力していることと合致しています。同社のワールドクラスのチームと力を合わせていけることを大変うれしく思っており、共に歩んでいく未来に期待を寄せています」
FoxNext Games 社長 アーロン・ローブ(Aaron Loeb)氏
「当社の才能豊かなチームがほんの数年で築き上げ、成し遂げてきた実績を大変誇りに思っています。そして、基本プレイ無料(F2P)のゲーム分野における卓越した企業として名高いScopelyにふさわしい、優れたチームに合流することを楽しみにしています」。
FoxNext Games シニア・バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー アミール・ラヒミ(Amir Rahimi)氏
「FoxNext GamesとScopelyはいずれも、今後何年にもわたってプレイされることになるインタラクティブなゲーム体験を通じて、支持される世界観を生み出すことに全力を注いでいます。両社が共通して重視するものと、当社ビジネスの独自の強み、そして複数のゲーム・ジャンルにわたるScopelyのノウハウによって、私たちは今後さらに大きな成功を収めることができるでしょう」
関連サイト
Scopely公式サイト(海外サイト:英語)