ドリコム、『ディスガアRPG』の好調やenzaの黒字常態化で営業利益5億円 2020年3月期第3四半期決算

ドリコム

不採算タイトルへの対応完了や運用コストの最適化も赤字解消に貢献。BXDの株式譲渡を発表するも引き続きenzaの企画・開発・運用に関与。

株式会社ドリコム(以下、ドリコム)は、2020年3月期第3四半期決算(連結)を1月31日(金)に発表した。当第3四半期連結累計期間の売上高は69億7235万円(前年同期比12.3%減)、営業利益は5億3062万円(前年同期は7億496万円の営業損失)、経常利益は5億1439万円(前年同期は12億8238万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億9068万円(前年同期は13億7253万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となった。

ドリコム決算 決算概要

経営成績に関する説明

主力事業のソーシャルゲーム事業では、IPゲームに焦点を当てた戦略のもと、新規IPゲームの開発と、運用を通じた事業拡大に取り組んでいる。また、株式会社バンダイナムコエンターテインメントとの合弁会社である株式会社BXDが提供するブラウザゲームサービス「enza」も、新しいゲーム市場の開拓を目標に、事業開発に取り組んだ。

広告メディア事業では、広告代理事業のほか、次世代の主力事業創出を目的にした新規サービスの開発と運用を行なった。

当第3四半期連結累計期間では、引き続き運用中のIPゲームタイトルが順調に推移した。2019年11月には主力タイトルの『ダービースタリオン マスターズ』が3周年を迎え、リリースからの経年を感じさせない安定的な収益寄与となった。また、11月から開発運用に携わっているタイトルも垂直的な立ち上がりとなり、想定を上回って推移した。

しかしながら、前年同期において計上されていた開発売上が、当四半期では計上されなかったことから、売上高は前年同期比で減少した。

費用については、「enza」や新規事業開発に向けた投資を継続したものの、不採算タイトルへの対応が完了したこと、運用コストが最適化されたことにより、前年同期比で費用が減少し、営業利益が黒字回復した。これを受けて、経常利益と親会社株主に帰属する四半期純利益もともに、前年同期比で増加した。

セグメント毎の業績は以下。

エンターテインメントサービス
他社IPゲーム、及びゲームプラットフォーム、オリジナルIPゲームの開発、運営を行なっている。

他社IPゲームについては、『ダービースタリオン マスターズ』がリリース3周年を迎え、ファンの支持もあって、周年イベントが盛況だった。また、11月から開発運用を担っている新しい運用タイトルが、垂直的な立ち上がりとなり、想定を上回る収益寄与となった。

オリジナルゲームに関しても、既存ユーザーの満足度維持と向上に焦点を当てたイベントの実施により、売上水準を維持し、底堅く推移した。

しかしながら、前年同期において計上されていた開発売上が、当四半期では計上されなかったことから、前年同期比で売上高が減少した。

利益については、前年同期に比べ、不採算タイトルが減少したこと、過去一年間を通じ運用コストの最適化が進展したことにより費用が減少し、前年同期の営業損失から営業利益に転じた。

上記の結果、セグメント売上高は6億66741万円(前年同期比7.9%減)、セグメント利益は7億1370万円(前年同期は5億7396万円のセグメント損失)となった。

ディスガイア ぼくドラ

広告メディアサービス
広告代理業務の他、次世代の主力事業創出を目的とした取り組みの一環である「DRIP(Drecom Invention Project)」のもと、2018年8月に発表した位置情報と3DリアルマップによるARスマートフォンアプリ構築プラットフォーム「AROW」など、インターネットサービスの知見を活かした新規サービスを試験的に立ち上げ、事業化に向けた試行を重ねた。

しかしながら、広告代理業務の売上高の減少、多くの新規サービスが事業開発段階にあることから費用先行が続いた結果、減収減益となった。

上記の結果、セグメント売上高は3億493万円(前年同期比57.1%減)、セグメント損失は1億8307万円(前年同期はセグメント損失1億3100万円)となった。

今後については、引き続きブラウザゲームサービス「enza」の拡大と、既存ゲーム事業における主力タイトルの長期安定運用、2020年3月期~2021年3月期中にリリースを目指している新規ゲームに優先的に経営資源を投入し、事業拡大に取り組んでいくとのこと。

関連サイト

株式会社ドリコム公式サイト
2020年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2020年3月期第3四半期決算説明資料

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