サン電子、子会社優先株発行に係る費用がかさみ営業損失26億円 2020年3月期第3四半期決算

サン電子

ゲームではVR × MOBA『DARK ECLIPSE』をリリースするも、ユーザー獲得に苦戦したことでサービスを終了。

サン電子株式会社は、2020年3月期第3四半期決算(連結)を2月14日(金)に発表した。当期連結累計経営成績は、売上高186億6034万円(前年同期比2.6%減)、営業損失25億9541万円(前年同期は営業利益3891万円)、経常損失24億84万円(前年同期は経常損失1億9881万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失27億7077万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益1億6266万円)だった。

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経営成績に関する説明

モバイルデータソリューション事業では、「UFED 4PC」の販売が引き続き好調に推移した他、科学捜査の高度化に伴い、捜査官向けトレーニング及びテクニカルサービスも売上が増加した。

エンターテインメント関連事業における遊技機部品事業では、品質を維持しながら、開発・製造共にコストを削減するプロジェクトを立ち上げ、効率化を進めてきた。それにより、前年同期比で増収となり、利益を確保した。

新規IT関連事業におけるM2M事業は、企業のIoT化を支援できるように、前期に販売したセンサーデバイス「おくだけセンサー」に関する実証実験を開始した。また、自販機等の案件確保などもあり、Roosterなどのルーター・ゲートウェイの売上高が増加した。

その他セグメントに属するゲームコンテンツ事業については、PlayStationVR向けの対戦シミュレーションゲーム『DARK ECLIPSE(ダークエクリプス)』やアーティスト育成ゲーム『Op8♪(オーピーエイト)』を前期にリリースしたが、ユーザーの獲得などが思わしく進まず、サービスの終了を決定した。

現在は収益化に向けて、既存タイトルの収益向上をはかりながら、活動や体制の見直しを行なっている。

連結売上高については、主力事業のモバイルデータソリューション事業において売却済みのMLC事業の売上が減少したが、エンターテインメント関連事業や新規IT関連事業それぞれの売上が上回ったことで減少となった。

営業損失については、Cellebrite社の第三者割当による優先株式の発行に伴うアドバイザリー費用や従業員等のリテンションなどを目的とした諸経費約22億円計上したことに加え、事業規模拡大による固定費の増加によるものと発表した。

関連サイト

サン電子株式会社公式サイト
2020年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2020年3月期第3四半期決算説明資料

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