KADOKAWAなど大手出版4社と海賊版サイトのサーバー提供社Cloudflareが和解

海賊版サイトが著作権を侵害していると判決が出た場合、海賊版サイトへのキャッシュデータの配信を止めることが条件。

株式会社KADOKAWA、株式会社講談社、株式会社集英社、株式会社小学館の4社が、アメリカの電気通信事業会社Cloudflare,Inc.(以下、Cloudflare)に対して、海賊版サイトのサーバーへのデータ送信差し止めを求めていた仮処分の申し立てについて、和解が成立したことを発表した。

出版広報センター クラウドフレア 和解

この申し立ては、海賊版サイトが使っていたCloudflareが提供するサーバーに、複製マンガデータの配信を止めることを求めて、2018年8月に東京地方裁判所に提出されたもので、KADOKAWAら4社とCloudflareは、裁判所が海賊版サイトで著作権侵害が行なわれていると判断した場合、日本国内にあるCloudflareのサーバーから該当サイトへ、複製したキャッシュデータ(マンガデータ)の配信を中止することを条件に和解が成立した。

4社及び弁護団は、これまで「漫画村」の後継サイトとされた「星のロミ.org」を含め、Cloudflareのサービスを利用していた複数の海賊版サイトについて、複製データの配信中止の実行またはその準備を行なってきたが、いずれの場合も、訴訟を提起するなどの段階でサイトが閉鎖され、一定の効果があったことから、詳細についての公表を見合わせてきたという。

その後も海賊版サイトはCloudflareのサービスを引き続き利用していたことから、海賊版サイト運営者に対して、出版4社とCloudflareとの間で対応策が構築されていることを知らせることが、警告になると判断して今回の発表となった。

KADOKAWA、講談社、集英社、小学館及び弁護団は、Cloudflareとのやり取りに限らず、海賊版撲滅のため、今後もあらゆる手段で対応するとのこと。

関連サイト

出版広報センター公式サイト
株式会社KADOKAWA公式サイト
株式会社講談社公式サイト
株式会社集英社公式サイト
株式会社小学館公式サイト
Cloudflare,Inc.公式サイト(海外サイト:英語)