全体業績及びマンガジャンルでの四半期ベース売上高が過去最高を更新。「異世界ゆるり紀行」などの人気シリーズ作が売上をけん引。
株式会社アルファポリス(以下、アルファポリス)は、2020年3月期決算(非連結)を5月14日(木)に発表した。当事業年度の売上高は56億3135万円(前期比13.1%増)、営業利益は14億6199万円(同7.6%増)、経常利益は14億6138万円(同7.7%増)、当期純利益は8億8008万円(同4.5%増)だった。
![アルファポリス 決算](https://otakuindustry.biz/wp-content/uploads/2020/05/6fcb82d48239fb52f4354077ebc6258c-500x75.jpg)
![アルファポリス 決算 ハイライト](https://otakuindustry.biz/wp-content/uploads/2020/05/db4d7be05e3f0bcd5668ba54d0b31936-500x375.jpg)
経営成績に関する説明
アルファポリスでは、「これまでのやり方や常識にまったくとらわれず」「良いもの面白いもの望まれるものを徹底的に追求していく」をミッションに、インターネット時代の新しいエンターテインメントを創造することを目的とし、インターネット上で話題となっている小説やマンガなどのコンテンツを書籍化する事業に取り組んでいる。
書籍ジャンル別の概要は以下。
ライトノベル
当期の刊行点数は202点(前期比6点減)だった。
「異世界ゆるり紀行」「いずれ最強の錬金術師?」「素材採取家の異世界旅行記」など、自社投稿サイトから誕生した人気シリーズの続刊が引き続き好調に推移した。
電子書籍については、親和性の高い女性向け小説を中心に販売数を伸ばし、売上をけん引した。
しかしながら、当期における刊行点数が前期から減少したことなどにより、売上高は前期をわずかに下回る結果になった。
![アルファポリス ライトノベル](https://otakuindustry.biz/wp-content/uploads/2020/05/233cae2763fea8443498a74583f3c5a6-500x373.jpg)
漫画
当期の刊行点数は前期を上回る102点(前期比11点増)だった。
シリーズ累計117万部を突破した「月が導く異世界道中」などの人気シリーズが堅調に推移したことに加え、「最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか」など、ライトノベル人気作の新規コミカライズが好調な売れ行きだった。
電子書籍については、新刊配信点数が増加したことで販売数も伸長し、さらに人気シリーズの新刊配信月においてはまとめ買いなどにより当該シリーズの既刊書籍も大きく動いたことで、売上が大幅に増加した。
上記の結果、当期の売上高は前期を大きく上回り、当第4四半期会計期間における四半期ベースの売上高に関しても過去最高を大幅に更新した。
![アルファポリス 漫画](https://otakuindustry.biz/wp-content/uploads/2020/05/e3abd06e41f6788de9d330fd6905185b-500x374.jpg)
文庫
当期の刊行点数は138点(前期比9点減)となった。
売れ行きについては、シリーズ累計110万部を突破した「居酒屋ぼったくり」の文庫版が引き続き好調に推移し、売上をけん引した。また、キャラ文芸大賞の受賞作「晴明さんちの不憫な大家」の第2弾を刊行するなど、新しいジャンルの強化を行なった。
しかしながら、刊行点数の減少を主な理由に、当期の売上高は前期を下回ることになった。
![アルファポリス 文庫](https://otakuindustry.biz/wp-content/uploads/2020/05/c7bf0f4a4d969629974fd74b37230b90-500x374.jpg)
その他
当期刊行点数は24点(前期比1点増)となった。
当ジャンルにおいては、人気絵本作家・新井洋行氏の新作絵本「赤ちゃんと四季の絵本シリーズ」4冊を刊行するなど、引き続き取り扱いジャンルの拡大に向けた活動に注力したとのこと。
しかし、刊行書籍1点あたりの発行部数は前期に及ばず、当期の売上高は前期を下回る結果だった。
![アルファポリス その他](https://otakuindustry.biz/wp-content/uploads/2020/05/2cc3b2722a4eb0d681c046cd3dd1f6f6-500x375.jpg)