「トミカ」や映画『トイ・ストーリー4』『アナ雪2』関連商品の販売は増加。「トランスフォーマー」や「ベイブレードバースト」の販売が前期比減。
株式会社タカラトミー(以下、タカラトミー)は、2020年3月期決算(連結)を5月19日(火)に発表した。当期連結経営成績は、売上高1648億3700万円(前期比6.8%減)、営業利益106億8300万円(同25.8%減)、経常利益102億400万円(同28.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益45億700万円(同51.5%減)だった。
経営成績に関する説明
日本市場については、「トミカ」単品や「トミカプレミアム」などの販売が伸長するとともに、発売60周年を迎えた「プラレール」の各種マーケティング施策が奏功したことで堅調に推移した。10月から新テレビアニメの放送を開始した「ゾイドワイルド」については、改造遊びが人気だった。
また、女児向け特撮テレビドラマシリーズ「ひみつ×戦士 ファントミラージュ!」の関連商品が好調に推移したことに加え、液晶トイ「すみっコぐらし すみっコさがし」や動物フィギュア「アニア」などが人気を集めた。さらに、映画『トイ・ストーリー4』『アナと雪の女王2』関連の商品販売も伸長した。
一方、ボーイズ商品では販売が大幅に減少した。「ベイブレードバースト」は会社想定以上の販売を維持し、人気が長く続いているが、前期比では販売減少となった。「トランスフォーマー」に関しても、前期に展開した映画関連商品販売の反動減から海外向け輸出が減少するとともに、「デュエル・マスターズ」も競争環境の変化もあったことで、軟調に推移した。2019年4月からテレビアニメの放送を開始したボーイズ新規商品の販売も苦戦した。
2019年12月には、スマートフォン向けカードゲームアプリ『DUEL MASTERS PLAY’S(デュエル・マスターズ プレイス)』をリリースし、2020年2月には第2カードパックを配信した。
TOMY Internationalグループでは、日本と連動し企画と開発を進めたグローバル大型商品「Rizmo(リズモ)」など、新規商品ラインを展開したが、期待値には届かず、前期第1四半期まで展開していたキャラクター玩具の販売が終了したことなどから、売上高は減少した。
売上高については、「トミカ」や映画『トイ・ストーリー4』『アナと雪の女王2』関連商品の販売が伸長したが、年末年始商戦では玩具全体の市況に勢いがみられなかった。「ベイブレードバースト」の販売減少や「トランスフォーマー」映画関連商品販売の反動減に加え、ボーイズ新規商品及び「Rizmo」の販売苦戦で、売上高が前期比減少という結果になった。
営業利益は、販売費及び一般管理費が減少したが、売上高減少により売上総利益が減少したことなどから前期比減だった。
新型コロナウイルス感染症の拡大による影響については、タカラトミーグループで生産地移管「チャイナプラスワン」を推進していたこともあり、生産面への影響は限定的なものにとどまった。第4四半期は、店頭における購買動向に大きな影響はなく、2020年3月期の業績に与える影響は限定的とのこと。