パピレス、過去最高売上を達成 コンテンツ開発と海外市場開拓への投資強化 営業利益15億円 2020年3月期決算

パピレス

オリジナル電子コミックレーベル「Renta!コミックス」の新作配信を強化。「中国語繁体字版Renta!」の会員数が増加。

株式会社パピレス(以下、パピレス)は、2020年3月期決算(連結)を5月21日(木)に発表した。当期の経営成績は、売上高233億4700万円(前期比21.8%増)、営業利益15億3200万円(同22.2%減)、経常利益14億9100万円(同25.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益9億6700万円(同28.2%減)だった。

パピレス 決算 パピレス ハイライト

経営成績に関する説明

パピレスグループは、顧客第一主義のもと、サービスの向上と他社との差別化をはかるとともに、広告宣伝と販売促進施策を積極的に行なうことで、事業拡大につとめている。それに加え、海外市場の開拓及び次世代コンテンツの開発にも積極的に取り組み、広告宣伝やサイト検索機能の向上に向けたAIの実用化を進めている。

広告施策は、テレビCM「Renta!レンタウロス編」のリリースや、新手法のインターネット広告の導入などを積極的に行なった。

パピレス広告宣伝

販売促進施策では効果検証を進めて、効率性の向上につとめた。

パピレス 販促

コンテンツ施策では「Renta!」を中心に、タテ読みフルカラーコミック「タテコミ」の拡充と普及を目的にしたキャンペーン施策を実施した。オリジナル電子コミックレーベル「Renta!コミックス」においては、少女マンガレーベル「hanamomo」、異世界ファンタジーレーベル「COMICスピア」の掲載を開始した。マンガ家の募集強化も進めており、パートナーマンガ家には原稿料と印税に加えて、年額100万円を支給する施策を開始した。

パピレス Rentaコミックス

次世代コンテンツ開発施策としては、小説の文章を短く区切り、画像を追加した「絵ノベル(特許取得済)」及びコミックを動的演出でみせる「コミックシアター」のフルカラー化、フルボイス化などの改良を進めている。ほかにもタテコミにアニメーション効果を付加した「タテコミMove!」の制作体制の強化のほか、人気声優のボイスを付加したスマホで見る縦型マンガアニメーション「アニコミ」もリリースした。

海外市場の開拓においては、広告施策やサイト改良、翻訳体制の強化を進め、売上規模の拡大につとめている。サービス中の「英語版Renta!」と「中国語繁体字版Renta!」に関しては翻訳体制の強化を進め、掲載コンテンツの拡充を行なった。また、「中国語繁体字版Renta!」においては、台湾の大手出版社のコンテンツ掲載を開始した。

パピレス 海外コミック

さらに、海外向け電子書籍取次販売事業を、株式会社アムタスと協力して行なうことを目的に合弁会社(子会社)としてアルド・エージェンシー・グローバル株式会社を設立した。

新型コロナウイルス感染症による影響については、2月から時差出勤を開始するとともに、4月6日以降は全従業員がテレワークを実施している。直近では、特に業績へのマイナス影響はないとのこと。

パピレス 新型コロナウイルス感染症

関連サイト

株式会社パピレス公式サイト
2020年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)
2020年3月期決算説明資料

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