新規連載の好評や巣ごもり需要などの影響でマンガアプリの売上が増加も、「＆AND HOSTEL」の開発遅延と中止で利益は減少。
and factory株式会社（以下、and factory）は、2020年8月期第3四半期決算短信（非連結）を7月14日（火）に発表。当第3四半期累計期間における売上高は22億1707万円（前年同期比44.8％増）、営業損失4594万円（前年同期は営業利益1億5545万円）、経常損失8865万円（前年同期は経常利益1億3094万円）、四半期純損失1億178万円（前年同期は四半期純利益8880万円）となった。
経営成績に関する説明
Smartphone APP事業においては、主に大手出版社と共同開発したスマートフォン向けのマンガアプリの収益拡大に注力。IoT事業では、宿泊領域のテクノロジー化を事業方針に、スマートホステル「＆AND HOSTEL」の出店に注力するとともに、宿泊管理システム「innto」、客室タブレットサービス「tabii」など、宿泊施設向けのIoTソリューションサービスの提供してきた。また、新たに賃貸不動産領域にて、管理会社と入居者をつなぐ、コミュニケーションアプリ「totono」の開発を進めている。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響は、広告市況悪化に伴うマンガアプリの広告収益の減少や、「＆AND HOSTEL」において企画開発案件の遅延や中止が発生。感染拡大予防のため緊急事態宣言以降は臨時休業を行なったことで減益となった。
セグメント毎の業績は以下。
Smartphone APP事業
当第3四半期累計期間において、『マンガUP！』『マンガPark』『マンガMee』などの既存マンガアプリでは、積極的な広告宣伝の実施、新規連載開始や巣ごもり需要等の影響によるMAUの増加、人気コンテンツの掲載延長などにより、サービス提供を開始して以降、好調に推移している。
また、2020年4月にリリースした株式会社集英社と共同開発したマンガアプリ『ヤンジャン！』、5月にリリースした株式会社アムタスと共同開発したマンガアプリ『めちゃコミックの毎日連載マンガアプリ』についても、リリース以降、着実にMAUが増加しており、収益に貢献している。
一方で、ARPUは横ばいで推移しており、一部広告主におけるリワード単価の引き下げ、新型コロナウイルス感染症の影響による広告市況全体の悪化により、広告収益が減少した。
上記の結果、売上高は18億5862万円（前年同期比51.2％増）、セグメント利益は3億1045万円（同20.4％減）となった。
IoT事業
当第3四半期累計期間において、IoT体験型宿泊施設であるスマートホステル「＆AND HOSTEL」の企画及び開発を進めてきたが、新型コロナウイルスの影響により、企画開発型案件の全案件が遅延または中止となった。また、オーナー変更に伴うブランド移管等により一部店舗を閉鎖しており、新規開業店舗はなかったことから累計8店舗となった。
また、政府より緊急事態宣言が発令されたことに伴い「＆AND HOSTEL」全店舗において臨時休業を実施したため、各店舗の運営収益は前年同期比で減益となった。
客室タブレットサービス「tabii」は、協業パートナーであるH.I.S.ホテルホールディングスや東京電力エナジーパートナーとの連携強化・自社営業人員の強化をはかり、「業務効率化」「付加価値向上」のため、機能開発を積極的に行なってきた。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響によりターゲット先である宿泊施設の経営状況悪化に伴い、通常よりも営業活動が減少。それにより、当第3四半期会計期間末における累計導入台数は、4250台（前期末比1397台増）となった。
宿泊管理システム「innto」については、当第3四半期会計期間末における施設数は268施設（前期末比36施設増）に増加した。
上記の結果、売上高は2億8685万円（前年同期比14.4％増）、セグメント損失は1億1227万円（前年同期はセグメント損失4317万円）となった。
その他事業
当第3四半期累計期間は、インターネット広告の代理サービスを中心に事業を行なった。
上記の結果、売上高は7158万円（前年同期比38.5％増）、セグメント利益は2292万円（同121.7％増）となった。
関連サイト
and factory株式会社公式サイト
2020年8月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)
2020年8月期第3四半期決算説明資料
