メディアドゥ、巣ごもり消費による電子書籍の好調で増収増益 営業利益7億円超 2021年2月期第1四半期決算

メディアドゥ

紙本から電子書籍への移行が進み、在宅勤務や外出自粛に伴う娯楽需要で収益が増加。

株式会社メディアドゥ(以下、メディアドゥ)は、2021年2月期第1四半期決算短信(連結)を7月15日(水)に発表した。当第1四半期連結累計期間の売上高は202億9200万円(前年同期比31.3%増)、営業利益は7億3200万円(同68.4%増)、経常利益は7億3400万円(同60.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億5000万円(同70.0%増)となった。

メディアドゥ決算

経営成績に関する説明

当第1四半期連結累計期間の経営成績は、メディアドゥグループの主力事業領域である電子書籍流通にて、新型コロナウイルス感染症拡大防止で増加した在宅勤務や外出自粛に伴って、巣ごもり消費としての娯楽需要が増加したことに加え、紙本から電子書籍への移行が進展したことによる市場の拡大により、収益ともに増加した。

セグメント毎の業績は以下。

電子書籍流通事業
電子書籍市場の拡大を支援する「Legacyを作る」と、ブロックチェーン技術を用いた新市場創出を目的とする「Legacyを創りに行く」のふたつを、事業方針として掲げている。

「Legacyを作る」においては、引き続き「LINEマンガ」「Amazon Kindle」などの電子書店へのディストリビューションや電子書籍配信ソリューションを提供した。2020年2月末時点では、取引先の出版社は2000社以上、電子書店150店以上、取扱稼働コンテンツ数200万点以上、出版社や電子書店とのキャンペーンを1万件以上展開し、メディアドゥグループは国内最大級の電子書籍取次事業者として出版業界の発展に貢献している。

また、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための緊急事態宣言発出時も、在宅勤務などによる事業継続を実現したことで、電子書籍流通を支えるインフラとしての役割を務め、巣ごもり消費による電子書籍市場の拡大に貢献した。

今後、業務効率化に向けて、新電子書籍取次システムへの移管及び統合を進めるとともに、東京で担っているオペレーション業務についても、株式会社メディアドゥテック徳島への移管を推進し、電子書籍流通におけるシェア拡大を目指して、新電子書籍取次システムの追加機能開発や自社書店「コミなび」の広告投資を進めている。

「Legacyを創りに行く」については、電子書籍市場のさらなる拡大を促すために、電子と紙の本それぞれの利点を生かした「安心・便利」を感じられる仕組みを提供するため、ブロックチェーン技術を用いた新流通プラットフォームの実現に向けて研究開発を行なった。

上記の結果、売上高は200億6400万円(前年同期比32.6%増)、セグメント利益は6億8800万円(同68.5%増)となった。

その他事業
収益拡大や成長促進に向けた積極的な投資を行なった。

ビジネス書の要約配信サービス「フライヤー」は、引き続きテレビCMなどのプロモーションを行なうことで、会員数が順調に増加している。

そのほか、世界最大級のアニメ・マンガのコミュニティサイトである「MyAnimeList」を運営するMyAnimeList, LLCにおいて、メディアドゥとの連携強化などの取り組みを進めてきた。

インプリント事業では新型コロナウイルス感染症の拡大による紙本流通の停滞を受けて、電子書籍を軸とした制作プロセスへ変更した。

いずれの事業も新型コロナウイルス感染症によるトレンド変化を捉えた事業伸長を実現したが、株式会社徳島データサービスを売却したことで、セグメント全体では売上減少という結果になった。

上記の結果、売上高は2億2800万円(前年同期比29.9%減)、セグメント損失は6900万円(前年同期はセグメント損失7100万円)となった。

関連サイト

株式会社メディアドゥ公式サイト
2021年2月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

メディアドゥ