イグニス、ゲーム事業から撤退 マッチングアプリとVRライブに経営資源を集中 営業損失3200万円 2020年9月期第3四半期決算

イグニス

ゲーム事業で新規開発を凍結したほか、女性向けタイトル『でみめん』のサービスを終了。『ぼくとドラゴン』『猫とドラゴン』はドリコムへ譲渡。

株式会社イグニス(以下、イグニス)は、2020年9月期第3四半期決算短信(連結)を8月7日(金)に発表した。当第3四半期連結累計期間における売上高は42億2469万円(前年同期比4.0%増)、営業損失3227万円(前年同期は営業損失7億2324万円)、経常損失は2億8484万円(前年同期は経常損失8億730万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は5億9805万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失3億5834万円)だった。

イグニス 決算 イグニス 決算 サマリー

経営成績に関する説明

当第3四半期連結累計期間においては、前期に引き続き、高成長を続けているマッチング事業が売上高と営業利益に大きく貢献した。

エンターテック事業では、バーチャルライブアプリ「INSPIX LIVE」の大型アップデートに向けた開発投資を積極的に行なった。

一方で、事業の選択と集中の観点から、ゲーム事業の新規開発を凍結し、『でみめん』のサービスを終了したほか、『ぼくとドラゴン』と『猫とドラゴン』にかかわる事業などを株式会社ドリコムに譲渡した。

イグニスグループは、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う、連結業績への影響は軽微であると考えているとのこと。

イグニス 決算 コロナ

セグメント毎の業績は以下。

マッチング事業
当第3四半期連結累計期間は、恋愛・婚活マッチングサービス『with』において、他社類似サービスとの差別化をはかるため、心理学やAIを活用して最適な男女のマッチングを目指して、季節イベントや各種診断イベントの実施などの施策を行なった。

また、国内でオンラインマッチングサービスが急速に浸透してきていることから、プロモーションによる新規流入だけでなく、クチコミによる新規流入も増加傾向にあり、2020年6月末時点におけるユーザー数が320万人を突破するなど、サービスは順調に成長している。

イグニスグループは、新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえた政府の要請(外出制限)により、当初、『with』においてユーザーの利用頻度が低下する可能性があると予測していたが、新型コロナウイルス感染症による大きな影響を受けていないことから、現時点で業績に与える影響は軽微であると考えている。

上記の結果、売上高は30億3044万円(前年同期比43.4%増)、セグメント利益は9億631万円(同82.9%増)だった。

イグニス 決算 マッチング収益

エンターテック事業
「音楽体験の、次のあたりまえを創る」を目的に、主にパルス株式会社(以下、パルス)によるバーチャルライブアプリ「INSPIX LIVE」の開発、提供とともに、芸能プロダクションの運営を行なう株式会社VOYZ ENTERTAINMENT(以下、VE)の3次元のボーイズグループ「VOYZ BOY」など、IPの創出に取り組んでいる。

パルスの「INSPIX LIVE」は、現在、より理想的な顧客体験を実現するため、ライブ特化型仮想空間SNS「INSPIX WORLD」への大型アップデートを行なっており、積極的に投資をしている。これに関して、6組のパートナー参画が決定している他、2020年5月には、株式会社バンダイナムコアーツ及び株式会社バンダイナムコライブクリエイティブの参画も決定した。

VEでは、三次元のボーイズグループ「VOYZ BOY」と、“二次元と三次元を行き来する”5人組ボーイズグループ「学芸大青春(ガクゲイダイジュネス)」』が活動している。「VOYZ BOY」は定期イベントやファンミーティング、一部メンバーによるテレビや舞台出演などを行なっている。また、2020年4月には、メジャーデビューCD「ARRIVAL OF VOYZ BOY」をリリースした。

「学芸大青春」は2019年9月の活動開始後、音楽配信などを行なっており、2020年5月には1st LIVEを行なった。

新型コロナウイルス感染症の影響については、2020年4月7日に政府から発令された緊急事態宣言を受けて、VE所属タレントによるイベントを当面の間一部中止や延期、内容変更を決定した。これに伴い、売上貢献が当初の見込みよりも遅れることになったが、多くのファンのニーズに応えるため、オンラインを活用した様々な活動やCD販売、タレントグッズの販売を通じて、積極的な活動を推進している。

一方で、パルスで行なっている「INSPIX WORLD」への大型アップデート及び他社IPのVRライブの企画、制作については、在宅勤務の増加により生産性の低下に伴う開発進捗の鈍化がみられるものの、業績に与える影響は軽微とみている。

上記の結果、売上高は2億4133万円(前年同期比336.3%増)、セグメント損失は11億3662万円(前年同期はセグメント損失9億4576万円)だった。

イグニス 決算 エンターテック収益

ゲーム事業
当第3四半期連結累計期間におけるゲーム事業は、主力タイトル『ぼくとドラゴン』と、『猫とドラゴン』が、既存ユーザーの満足度向上と収益の安定化を目指すため、季節イベントの強化や、他社有名IPとのコラボレーションを実施するなど、ユーザーとのエンゲージメントを高めるサービス運用を行なってきた。

一方で、女性をターゲットにしたスマホRPG『でみめん』は、ユーザー課金率及び新規ユーザー獲得数が伸び悩み、新キャラクターや各種イベントの実施など施策を講じてきたが、大幅な改善に至らなかったことから、2019年12月12日をもってサービスを終了した。

また、事業の選択と集中の観点から新規開発を凍結するとともに、『ぼくとドラゴン』と『猫とドラゴン』にかかわる事業などをドリコムへ譲渡した。

ゲーム譲渡

上記の結果、売上高は8億8386万円(前年同期比50.9%減)、セグメント利益は2億9843万円(同164.9%増)となった。

イグニス 決算 ゲーム収益

その他
HR Tech及び転職エージェントサービス、医療機関向けSaaS、VR医療などの事業で構成されている。

当第3四半期連結累計期間は、主にグラム株式会社の性格傾向データを活用した適性検査クラウド「Jobgram」と転職エージェントサービス「Jobgramエージェント」を展開する一方で、医療機関向けSaaSとVR医療に関しては、現時点では投資フェーズであるものの、サービス改善につとめてきた。

上記の結果、売上高は6905万円(前年同期比26.2%減)、セグメント損失は1億40万円(前年同期はセグメント損失3億8567万円)だった。

関連サイト

株式会社イグニス公式サイト
2020年9月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2020年9月期第3四半期決算説明資料

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