エムアップHD、アーティストグッズの販売が収益をけん引 営業利益2.8億円 2021年3月期第1四半期決算

エムアップホールディングス

新型コロナウイルス感染症の影響で電子チケットの販売減少も、イベントグッズのeコマース販売の貢献で増収増益。

株式会社エムアップホールディングスは、2021年3月期第1四半期決算短信(連結)を8月14日(金)に発表した。当第1四半期連結累計期間における売上高は29億3700万円(前年同期比15.4%増)、営業利益は2億8800万円(同129.0%増)、経常利益は3億1000万円(同143.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億9400万円(同317.0%増)だった。

エムアップホールディングス決算

経営成績に関する説明

エムアップグループでは、アーティストを中心に、タレントや声優、アニメまで幅広いジャンルにおいて、ファンクラブサイトを事業の軸にしながら、電子チケットやeコマース、キャラクター、スタンプ、音楽、電子書籍などのデジタルコンテンツの配信まで、複合的な事業展開をしてきた。

数多くの有力アーティストやコンテンツを保有するという優位性をいかし、相互活用することでグループ全体のシナジー効果を発揮させ、事業基盤の拡大と多様化を進めている。

VRや電子チケット、動画配信など、新しい事業領域の開拓と収益獲得も引き続き推進した。

また、経営資源の最適分配を行なうと同時に、役割や業務内容の明確化をはかり、それぞれの責任と権限において迅速な意思決定を行なうことで、さらなる事業拡大や経営人材の育成等を進め、持続的に企業価値を向上できる体制を構築するため、2020年4月1日から持株会社体制に移行した。

セグメント毎の業績は以下。

コンテンツ事業
主にスマートフォン向けにファンクラブサイト運営や各種デジタルコンテンツ配信、動画サービス、アプリを提供している。

当第1四半期連結累計期間は、引き続きアーティストなどの獲得による新規ファンクラブ/ファンサイトの開設を進め、収益の源泉となる有料会員の獲得に取り組み、ファンクラブのアプリ化も進めることで、多様化する利用者ニーズへの対応と、収益獲得のための間口拡大につとめた。

新型コロナウイルス感染症の影響で、音楽ライブやイベントが中止、延期になっている状況に対応するため、生配信を観ながらコメントやギフティングによってアーティストの応援ができる機能を搭載した視聴専用アプリ「FanStream」をリリースし、ライブ配信を積極的に展開した。

また、5月から、VRでのライブ生配信や様々なVR映像コンテンツを提供する「VR MODE」のサービスを開始した。

上記の結果、売上高は23億8900万円(前年同期比10.1%増)、セグメント利益は2億6100万円(同14.5%増)となった。

EC事業
主に運営を行なっているファンクラブサイトなどを通じて、CD、DVD及びブルーレイといった音楽映像商品と、アーティストグッズの販売を行なっている。

当第1四半期連結累計期間は、アーティストのオフィシャル通販サイトの開設や、ファンクラブ限定の先行販売などを行なうことで、収益を拡大させた。

また、中止や延期となった音楽ライブ、イベントで販売を予定していた商品のeコマースでの取り扱いが増加したことから、収益が大きく増加した。

上記の結果、売上高は3億2300万円(同179.3%増)、セグメント利益は2億3600万円(同453.4%増)となった。

電子チケット事業
電子チケット及びチケットトレード、並びにそれらに付随する各種サービスからの収益で構成されている。

当第1四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、ライブ、コンサートのほとんどが中止、延期されたことに伴い、電子チケット及びチケットトレードに関連する収益が大きく減少したが、ライブの生配信やオンライン配信の視聴パスを販売するプラットフォーム「StreamPass」のサービスを開始し、コンテンツ事業で行なうライブ配信と連動し、収益の確保につとめた。

電子チケット周辺領域のサービスとしては、これまでと同様にプロ野球などのカードコレクションアプリなどを提供するとともに、無観客での開催となったプロ野球の公式戦において、「FanStream」や「StreamPass」を活用し、試合の生配信を行なうなど、コロナ禍における新しいスポーツ観戦のスタイルを提案、提供してきた。

上記の結果、売上高は2億900万円(同10.7%減)、セグメント損失は1億200万円(前年同期はセグメント損失3100万円)となった。

その他事業
上記のセグメントに属さない連結子会社の収益などを計上しており、主にアパレルや出版、プロダクション業務が含まれている。

当第1四半期連結累計期間は、将来の収益獲得に向けた事業育成を行なった。

上記の結果、売上高は1500万円(同42.7%減)、セグメント利益は300万円(前年同期はセグメント損失700万円)となった。

関連サイト

株式会社エムアップホールディングス公式サイト
2021年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

エムアップホールディングス