今回はせつない恋のお話から始めましょう。
『ファイナルファンタジー VI』の名シーンのひとつ、オペラ劇場。ロックたちが飛空艇を必要としているとき、ギャンブラーのセッツァーが劇団の女優マリアをさらいにくるという情報が入ってくる。セッツァーの飛空艇ブラックジャックを利用したいロックは、マリアにそっくりなセリスを変装させ、セッツァーにさらわせようと計画する。
女優の代わりにオペラに出演することになったセリスが演じる役は、戦地に赴いた恋人を想って毎夜歌うマリア。生きているのか死んでいるのかわからない恋人へ向けた愛の歌を、スーファミの内蔵音源を使ってうまく表現したことは、当時のプレイヤーの多くを感動させたよね。
ここでポイントなのは、ロックの死んだ昔の恋人レイチェルと、セリスが似ているということ。セリスはロックが自分をレイチェルと重ねていることに気付いているし、ロックも自分の気持ちがまだレイチェルに残っていることにモヤモヤしている。
そんな宙ぶらりんな恋に身をやつしているセリスが、演技とはいえ愛の歌を歌うワケよ! もう、当時中学生でちんちくりんだったぼくでもビビッときたね。これは大人の恋愛だと。女子と業務連絡以外の会話ができなかった当時のぼくもそう感じたね。せつない!!
ちょっとこのシーンが好きすぎてあまりに熱の入った前置きを披露してしまったけど、大丈夫? みんな付いてきてる? わかんないって人は、手を上げてくださいね。はい、下ろしていいですよ。歯医者での「痛かったら手を上げてくださいね」くらい意味のない挙手をしたところで、今回の本題だよ!
そう、セリス&セッツァーのイベントですよ!
えっ、ロックは!? そこはロックも一緒にやってよ! でもね、わかってる。ぼくたちはわかってるよ。ロックにはほかのもっといいイベントを用意してくれてるんだよね。期待してますからね……!
ちなみに、このイベントではセリスとセッツァーのほかに、ストラゴスおじいちゃんの限界突破もできるのだ。またおじいちゃん! この連載はおじいちゃんとおばあちゃんの呪縛から逃れられないの!? いや、ストラゴスはストラゴスで好きなキャラなんで別にいいんだけどね、いいんだ、ストラゴスはね、かわいいおじいちゃんなんだ……。
ちなみにストラゴスおじいちゃんの初期必殺技は「死の宣告」。やめてあげて! おじいちゃんに死の宣告させるの、やめてあげて!
次回はイベントに挑むよ!(やっとプレイ日記らしいことをするよ!)