自社製マンガビューワの好調や『スマブラSP』の機能開発で増収。営業利益は前期比130%増。
株式会社はてな(以下、はてな)は、2019年7月期第2四半期決算を2月28日(木)に発表。当期の連結経営成績については、売上高は12億5600万円(前年同期比33.7%増)、営業利益は2億6100万円(同130.5%増)、経常利益は2億5900万円(同106.9%増)、四半期純利益は1億7700万円(同108.9%増)だった。
経営成績に関する説明
はてなは、自社で開発したユーザー参加型サービス群を「コンテンツプラットフォームサービス」と位置付けており、その運営を通して培われた技術力やユーザーコミュニティを活かし、法人顧客向けに「コンテンツマーケティングサービス」「テクノロジーソリューションサービス」をサービス領域として提供している。
コンテンツプラットフォームサービスについては、「はてなブログ」「人力検索はてな」などにおいて、Googleなど検索エンジン経由の来訪者が伸び悩んだが、主力サービスの「はてなブログ」の利用者数が順調に推移。「はてなブログ」の有料プラン「はてなブログPro」などの課金売上についても好調であった。
コンテンツマーケティングサービスでは、提供中の「はてなブログMedia」サービスにおいて、使いやすい操作画面や、高いシステム安定性、検索エンジンから評価されやすいサイト構造を実現するために機能を強化。Googleが業界各社と協力して開発を進めている「モバイル環境でWebコンテンツの表示を高速化するプロジェクト」のAMP(Accelerated Mobile Pages)に国産CMSとしていち早く対応し、大手企業、ベンチャー企業を問わず、幅広い企業層に対してサービス提供の実績を積み上げてきた。
また、前事業年度から提供サービスプランに「レギュラー」「ライト」の2プラン制を導入するなど、販売機会の獲得に努めたことで、新規にオウンドメディアを導入する顧客数が増加。それにより、コンテンツマーケティングサービスの売上高が前年同四半期比で17.9%増加した。
テクノロジーソリューションサービスにおいては、主に受託サービスとサーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」から構成されている。受託サービスについては、株式会社ヒーローズのマンガ雑誌「月刊ヒーローズ」の公式サイトや、株式会社リイド社のマンガサービス「コミックボーダー」に自社開発のマンガビューワ「GigaViewer」が採用され、ビューワに掲載する広告の販売と運用に注力した。
また、任天堂株式会社のNintendo Switchソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』の一部機能の開発など、受託開発案件の納品や検収が複数完了し、収益に貢献。保守運用サービスでは、納品済受託開発案件の積上による運用数の増加で。前年同四半期比20.5%増の売上成長となった。
「Mackerel(マカレル)」については、アマゾンウェブサービス(以下、AWS)のパートナー制度「AWSパートナーコンピテンシープログラム」において「AWS DevOps コンピテンシー」認定を取得。世界190か国以上、数百万のアカウントを持つクラウドサービスであるAWSの顧客企業に対し「Mackerel」の拡販を目指してきた。
また、クラスメソッド株式会社と販売店契約を締結したことで、「Mackerel」の販売を強化するとともに、「クラスメソッドメンバーズ」の監視オプションに「Mackerel」が採用され、同社の顧客企業の開発や運用プロセスの効率化に貢献してきた。それにより、テクノロジーソリューションサービスの売上高が、第2四半期累計期間の売上高としては過去最高となった。
以上の結果、当第2四半期累計期間の売上高は12億5621万円(前年同四半期比33.7%増)、営業利益は2億6103万円(同130.5%増)、経常利益は2億5920万円(同106.9%増)、四半期純利益は1億7772万円(同108.9%増)となった。