ゲームメーカーが海外展開時に必要不可欠な総合ローカライゼーションサービスを強化。総合ローカライゼーションのスペシャリスト集団を目指す。
株式会社デジタルハーツホールディングス(以下、デジタルハーツHD)は、3月8日に行なった取締役会において、Metaps Entertainment Limited(以下、ME)の発行済株式のすべてを取得することを決議し、MEとその傘下のMetaps Pte. Ltd.などのグループ会社(計8社。以下、MEグループ)を子会社化したことを発表した。
デジタルハーツグループは、2018年3月期以降を「第二創業期」として、主力事業のエンターテインメント事業のさらなる成長を追求するとともに、第2の収益の柱とするためにエンタープライズ事業の拡大に注力してきた。
その結果、エンタープライズ事業の売上高は100億円が視野に入る規模にまで成長するとともに、利益体質への転換が進むなど、事業基盤の構築が進んでいる。
一方、エンターテインメント事業では、アジア発のバトルロイヤルゲームが世界的に人気を博すなど、グローバルで市場拡大が続いており、そのなかでも、中国製ゲームは海外売上高の5年間のCAGR(年平均成長率)が20%をこえるなど、急成長をみせている。
このことから、デジタルハーツグループは中国拠点の体制強化や、韓国と台湾の拠点設立などを通じて、ゲームメーカーが海外展開時に必要となる翻訳や 翻訳されたテキストや構成の品質の確認サービス、ローカルニーズにあわせた2D/3Dグラフィック制作、音声収録などのカルチャライズサービスなどを強化し、海外事業を約15億円の規模にまで成長させている。
MEグループは、中国ゲームメーカーが海外展開をする際のマーケティング支援を行なっている企業で、オンライン広告やテレビCM、SNSを活用したインフルエンサーマーケティングといった多様なメディアリソースを活用し、ゲームのライフサイクルにあわせたプロモーションサービスを提供している。
デジタルハーツグループは、このMEグループと連携することで、ゲームメーカー(クライアント)の海外展開時に必要な総合ローカライゼーションサービスをワンストップで提供することが可能になることから、子会社化に至ったとのこと。
今後、両社は、互いに得意とするビジネス領域で培ってきたノウハウや顧客基盤をいかし、中国ゲームメーカーをはじめ、アジア各地でのエンターテインメント事業者の海外展開を支援し、総合ローカライゼーションのスペシャリスト集団を目指すそうだ。