2020年8月期にゲーム事業から撤退。継続している一部コンテンツの売上はその他事業に計上。
株式会社メディア工房(以下、メディア工房)は、2021年8月期第2四半期決算短信(連結)を4月9日(金)に発表した。当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高8億9500万円(前年同期比0.7%減)、営業利益800万円(同4.5%減)、経常利益600万円(同47.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益600万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失3000万円)だった。
経営成績に関する説明
占いコンテンツ事業
占いコンテンツサービスでは、他社に依存しない収益モデルの構築を目指し、自社占い総合サイト「大占館」、ポイントシステム「COIPO」、レコメンド機能の連携強化に注力してきたが、本事業の収益モデルで重要な位置をしめる新規コンテンツにおいてヒットコンテンツがうまれず、不調が重なったことから、売上が減少した。
営業利益に関しては、ポイントシステムとレコメンド機能にかかわるシステムの減価償却が影響したことで減少した。
上記の結果、売上高は4億9100万円(前年同期比2.1%減)、営業利益1億8000万円(同19.7%減)となった。
One to One 事業
ユーザーと占い師をはじめとするキャストを電話等で直接結び付ける、双方向のやり取りを特徴とした1対1向けのサービスを提供しており、サービスの内容は「占い」と「非占い」のふたつに分類している。
非占いサービスでは、ユーザー獲得の加速を優先し、広告宣伝を強化したことで利益面は貢献に至っていないが、個別具体的な悩み相談への対応に対するニーズの高まりに伴い、占いサービスが安定的に成長した。それにより、事業全体では売上高と営業利益が増加した。
上記の結果、売上高は3億4100万円(前年同期比12.6%増)、営業利益3600万円(同15.2%増)となった。
メディア事業
当第2四半期連結累計期間は、新型コロナウイルス感染症の流行により日本経済全体が悪化傾向にあるなか、広告出稿を控える企業が増加したことで、広告単価が低下する傾向にあったが、検索エンジンのみに依拠しない収益構造の構築を目指し、自社Webサイト内における課金コンテンツの充実をはかったことで、営業利益を計上する結果になった。
上記の結果、売上高は5800万円(前年同期比30.1%増)、営業利益100万円(前年同期は営業損失100万円)だった。
XR事業
当第2四半期連結累計期間は、多機能コミュニケーションプラットフォームの開発に注力した。当該コミュニケーションプラットフォームは、2020年11月よりBtoB向けに利用を開放し、システム利用料として若干の売上を計上したが、改修と追加機能の開発を続けていることから、損益分岐売上高への到達と利益貢献は来期の見込みだ。
上記の結果、売上高は100万円(前年同期は売上高000万円)、営業損失3800万円(前年同期は営業損失1900万円)だった。
その他の事業
当第2四半期連結累計期間における新規事業は、新型コロナウイルス感染症の流行によりインバウンド、アウトバウンド事業環境が回復しない中、サプリメントの国内販売を行なっているという。BtoBでの販売の他、提携を通じて越境eコマースでも販売しているが、販路獲得途中である現時点においては、収益貢献には至っていない。
なお、前期の新規事業の内容精査による事業の見直しにより、営業損失は前年同期比で縮小した。
上記の結果、売上高は400万円(前年同期比92.4%減)、営業損失2800万円(前年同期は営業損失4500万円)となった。
また、メディア工房グループは、2020年8月期にほぼ全てのゲームコンテンツ事業について減損損失を計上し、当該事業について実質的に撤退したが、一部コンテンツについては運営を継続しており、売上などは、その他の事業に計上した。