フリュー、コロナ禍でプリントシール事業が苦戦 営業利益27億円 2021年3月期決算

フリュー

キャラクタ・マーチャンダイジング事業が好調も、コロナ禍の緊急事態宣言の影響でプリントシール事業やコンテンツ・メディア事業が苦戦。

フリュー株式会社は、2021年3月期決算短信(非連結)を5月13日(木)に発表した。当事業年度における売上高は247億7700万円(前期比9.7%減)、営業利益は27億3600万円(同24.8%減)、経常利益は27億1600万円(同25.7%減)、当期純利益は18億4400万円(同38.9%減)だった。

フリュー 決算

経営成績に関する説明

プリントシール事業
プリントシール事業に関しては、4月から5月にかけて発令された緊急事態宣言によりアミューズメント施設が休業となったことから、総プレイ回数が急激に落ち込んだ。その後、施設の再開とともに回復がみられたが、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大や緊急事態宣言の再発令などの影響があり、その結果、当期の年間総プレイ回数は、3018万回(前期比33.7%減)となった。

また、7月にプリントシール機の新機種「CAOLABO(かおラボ)」、10月に「午前1時のタイムリミット」を発売したが、前期の商戦と比べて、出荷総数は同水準であるものの、売切りの出荷比率が減少し、レンタル方式の出荷比率が増加した。

上記の結果、売上高は59億5200万円(前期比40.0%減)、営業損失は5億1200万円(前期は営業利益14億9300万円)だった。

コンテンツ・メディア事業
プリントシール画像取得・閲覧サービス「ピクトリンク」の月末有料会員数が、4月から5月にかけてのアミューズメント施設の臨時休業の影響を受けて、2020年3月末163万人から5月末147万人まで減少したものの、その後はプレイ回数の水準回復により、2021年3月末には150万人まで回復した。

カラーコンタクトレンズの販売に関しては、2020年6月に自社オリジナルブランド商品の「BELLSiQUE(ベルシーク)」を発売した。一方で、緊急事態宣言に伴う施設の休業や外出自粛によるカラーコンタクトレンズの装着機会減少を受け、売上高が前期比で減少したという。

また、運用型広告事業を中心に、若年女性層の顧客基盤をいかした新規事業開発に取り組んでいるとのこと。

上記の結果、売上高は86億200万円(前期比4.6%減)、営業利益は36億800万円(同7.82%減)となった。

キャラクタ・マーチャンダイジング事業
4月、5月のアミューズメント施設の臨時休業により、市場環境が悪化したが、人気マンガ作品など、多数の新規キャラクター版権の獲得とその商品化を行ない、クレーンゲーム景品と高価格帯ホビー商品の販売が好調に推移した。それにより、売上高が大幅に増加した。

上記の結果、売上高は83億3200万円(前期比30.9%増)、営業利益は10億9200万円(前期比約18.3倍)となった。

ゲーム事業
家庭用ゲームソフト事業では、新作タイトルの開発と旧作品の販売に取り組んだ。

ゲームアプリ事業においては、既存の恋愛シミュレーションゲームの売上が堅調に推移した。

アニメ事業は、テレビアニメ「ゆるキャン△」シリーズのショートアニメ「へやキャン△」のBlu-ray、「ゆるキャン△」のBlu-ray BOX、「ゆるキャン△ SEASON2」のBlu-rayを発売するとともに、映画の上映に向けた企画やプロモーションに取り組んだ。

上記の結果、売上高は18億8900万円(前期比11.4%減)、営業損失は8100万円(前期は営業損失1億1700万円の営業損失)だった。

関連サイト

フリュー株式会社公式サイト
2021年3月期決算短信〔日本基準〕(非連結)

フリュー