三洋堂HD、書店部門やテレビゲーム部門の好調で利益が大きく増加 営業利益6億円 2021年3月期決算

三洋堂HD

当期は巣ごもり需要や人気コミックの影響で、書店部門や古本部門、テレビゲーム部門などの需要が増加。

株式会社三洋堂ホールディングスは、2021年3月期決算短信(連結)を5月14日に発表した。当連結会計年度の業績は、売上高208億8500万円(前期比4.6%増)、営業利益6億3600万円(同319.2%増)、経常利益6億6900万円(同222.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1億8700万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失13億400万円)だった。

三洋堂HD 決算

経営成績に関する説明

三洋堂グループは、新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核に、文具・雑貨などの販売部門を顧客のニーズの変化にあわせるとともに、学びたい、健康になりたいといったニーズにあわせて、フィットネスや教室等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開している。

当期は、新型コロナウイルス感染症による外出自粛やテレワークなどの影響で、巣ごもり需要が発生したほか、複数のコミックの大ヒットなどにより、書店部門、古本部門、テレビゲーム部門などの需要が増加した。

店舗経営については、大垣バロー店(岐阜県大垣市)を移転した一方で、榛原店、西可児店、川辺店を閉店したことから、当期末時点で74店舗3校を運営している。

フィットネス導入店舗については、6月に高浜Tぽーと店(愛知県高浜市)に「スポーツクラブアクトスWill_G」を導入したが、3月に高富店(岐阜県山県市)で撤退したことから10店舗となった。

その他、9月には新開橋店(名古屋市瑞穂区)にて中古トレカの取り扱いをはじめるとともに、デュエルスペースを備えた大型トレカショップをオープンした。また、12月には三洋堂書店サイトをリニューアルオープンし、ECの強化、会員カードのデジタル化、会員限定クーポン発行など、販促機能を追加した。

オペレーション面では、引き続き物販とレンタルを同時に取扱い可能な統合セルフレジを15店舗に導入し、セルフレジ導入店舗は61店舗となった。また、コロナ禍による紙業の変化に対応し、営業時間の変更及び閉店時間の短縮を22店舗で実施した。

主要な部門の売上高は、書店部門138億5000万円、文具・雑貨・食品部門20億6300万円、セルAV部門10億6300万円、テレビゲーム部門8億3200万円、古本部門7億2700万円、レンタル部門17億9600万円、新規事業部門2億6100万円、サービス販売部門2億8600万円となった。

増収部門としては、書店部門が10.2%増、文具・雑貨・食品部門が4.1%増、テレビゲーム部門が10.9%増、古本部門が10.2%増となるなど、増収となる部門が多くあった。

減収部門は、セルAV部門が13.9%減、レンタル部門が12.2%減、サービス販売部門が3.8%減、新規事業部門は新型コロナウイルス感染症の影響により、フィットネス店舗の営業自粛や会員数の減少の影響から、37.9%の減少となった。

関連サイト

株式会社三洋堂ホールディングス公式サイト
2021年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

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