シンガポールで開催されたカジュアルコネクトアジアに出展されていたインディゲーム紹介第2弾。アジア各国だけでなく、ヨーロッパからの参加団体も会場ではみられた。いずれもクオリティが高く、インディのレベルが急上昇しているように感じられた。
第1弾はコチラ!
⇒ 【カジュアルコネクトアジア】これを遊べ! インディーゲームコーナーから必プレイゲームをピックアップ!
◆Vimala Defense Warlords
インドネシアのMassHive Mediaが制作したターン制のRPG風ストラテジーだ。ゲームの目的は自軍を編成し、強化して敵の陣地を占領すること。マップは城と城をつなぐルートで構成されており、プレイヤーは毎ターンごとに資源を消費して兵士の召喚、城の強化、部隊の編成と駐屯、敵の城への侵攻などができる。城に駐屯兵がいた場合はバトルとなり、勝てば占領できる。このようにして交互に行動しつつ、敵の本陣を攻略すればステージクリアだ。
キャパシティの範囲内で英雄や兵士を追加して部隊を編成。英雄は全部で6人いて、それぞれ装備の強化や固有のスキルを持つリーダー的存在だ。兵士は戦士・魔法使い・弓手・盗賊といったおなじみの職種に分かれている。これらのメンバーで部隊を編成したら冒険の始まりだ。バトルも互いにコマンドを選択して攻撃するので、まさにRPGのバトル感覚。RPG自体がストラテジーを母体に誕生した経緯があり、本作は先祖返りといったところだろうか。
ゲームはマップを攻略していくskirmishモードと、バトルだけを延々と繰り返すDungeonモードがあり、オンラインPVPも選べる。skirmishモードは6種類のマップに、それぞれ3段階の難易度が用意されており、アップデートも予定されている。完全英語版だが、ストーリー要素は少なく、ゲームシステムも比較的単純なので、あまり語学力に自信がなくても楽しめるだろう。少しテンポが悪く感じられる部分もあるが、十分に良作だ。
『Vimala Defense Warlords』ダウンロードリンク
Google Play
⇒ https://play.google.com/store/apps/details?id=co.id.masshivemedia.vimaladefensewarlord&hl=ja
App Store
⇒ https://itunes.apple.com/us/app/vimala-defense-warlords/id881301907?mt=8
◆STEAMPUNKER
遊びたいゲームがないなら自分で作ってしまえ! このインディ精神を体現したゲームが『STEAMPUNKER』だ。スクリーンショットを見ればわかるように、手描きの2Dグラフィックで表現された19世紀風スチームパンクの世界観が秀逸な、クリック型のアドベンチャーゲームとなっている。カジュアルコネクトアムステルダムのインディアワードをはじめ、さまざまな賞を受賞した折り紙付きの作品だ。
主人公はスチームワールドの住人ビンセント。スチームワールドは異星人のロボットに侵略されており、ビンセントは謎の女性の声に従って潜水艦に乗り込んで謎の孤島をめざし、そこから宇宙船を操って異星人の母船を攻撃することになる。その後、いろいろあって月にまで到着してしまい……というユニークなストーリー。物語を進めるには30種類以上あるパズルを説く必要があり、テキストがないこともあいまって、往年の名作『MYST』を彷彿とさせる。プレイヤーを選ぶのも事実だが、好きな人にはどっぷり楽しめるだろう。
開発はポーランドのTelehorseで、MARIUSZ SZYPURA氏の個人制作ゲーム。もともとアーティスト兼ミュージシャンでマルチメディアコンテンツに興味があり、ポイント&クリック型のアドベンチャーゲームが大好きだったが、誰も作ってくれないのでUnityで1年間かけて作ったのだとか。「ただし自分で作ったので答えは全部知っているんだけど」と苦笑いしていた。
『STEAMPUNKER』ダウンロードリンク
Google Play
⇒ https://play.google.com/store/apps/details?id=pl.telehorse.steampunker
App Store
⇒ https://itunes.apple.com/us/app/steampunker-steampunk-adventure/id927359460?mt=8
◆Roll Turtle
台湾インディゲーム開発者、キラ・フー氏によるアクションゲーム。イソップ寓話『ウサギとカメ』がモチーフで、プレイヤーは画面を左右にタップしてカメを転がしながら、さまざまなトラップをクリアしていき、赤ちゃんガメにたどり着けばクリアだ。ボスステージではゴールでウサギが待ち構えているが、これも同様に体当たりすればいい。
少しでもトラップに触れてしまうと即ミス……なのだが、比較的当たり判定が小さいため、序盤はサクサク進む。しかしボスステージは難関で、何度もトライした結果、ようやくクリアできた。裏を返せば非常にシンプルながら、ミスしたポイントが明確なので、再挑戦すればクリアできるかもと思わせる魅力がある。バランス調整も良くできており、中毒性が高い一作だ。
ちなみにキラ・フー氏は本作を1人で約1年かけて作り上げたとのこと。奥さんとお子さん連れで参加しており、お子さんと遊びながらゲームのアイディアが浮かんだと話していた。日本のアニメやマンガ、特に『機動戦士ガンダムSEED』が大好きなので、ぜひ日本のプレイヤーにも遊んで欲しいとのこと。近日App Storeなどで公開予定だ。