【レポート】ニコニコ超パーティー2015開催！ GACKT、幸子、ニコニコクリエイターからゲーム実況まで、特濃の8時間！

　10月25日（日）、さいたまスーパーアリーナにて、niconicoの各カテゴリで活躍するユーザーやクリエイターが一同に会するniconico最大のライブイベント「ニコニコ超パーティー2015」が開催された。リアルチケット（会場）は完売して満員、ネットのニコニコ生放送でも10万人単位の視聴者が熱狂した大型ライブは、8時間にも及ぶビッグイベントとなった。

　今年のキャッチコピーは「一人では見れない夢がある」。普段スマートフォンやPCの画面で見ているクリエイターたちのライブアクトを、大人数で体感できるだけに、観客は開場から期待に満ち溢れた表情を見せていた。

　ライブのオープニングは、いきなり大物、GACKT presents 神威♂楽園。GACKTさん（に、そっくりな“性徒会長”神威樂斗）がセクシーに歌い上げる楽曲（B’z超ショートメドレーなど、GACKTライブでは聴けない曲ばかり）に、観客は早くもヒートアップ。開始早々ニコニコファンを燃え上がらせて、見事に“ヤリ逃げ”を決めてみせた。

▲“性徒会長”神威樂斗。「歌ってみた」の歌い手、ぽこたさんとの共演も果たした。

　大物登場で始まったとはいえ、超パーティーの本当のメインと言えるのは、ニコニコファンが愛してやまないニコニコクリエイターたち。歌ってみた、踊ってみた、演奏してみたから生まれた数々のニコニコ有名人クリエイターたちが次々にステージに立ち、パフォーマンスを披露。観客も、自分たちのヒーローやヒロインに向けて、熱い声援を投げかける。

▲ボカロの八王子Pさんと、踊り手グループQ’ulleの共演。

　そうしたメンバーを象徴するひとりが、音楽ユニットGARNiDELiAのボーカル、MARiA（メイリア）さん。いまやアニメソング界でもビッグネームとなっているMARiAさんは、実はGARNiDELiAとして活動する前から「歌ってみた」に曲をアップしているニコニコクリエイターでもあり、GARNiDELiAのパートナーtoku（とくP）さんもボカロPとして活動しているミュージシャン。さらにMARiAさんは「踊ってみた」の踊り手でもあり、芸能活動歴があるとはいえ、ニコニコ文化圏から登場したメジャーパフォーマーのひとりと言える。
　今回の超パーティー2015にももちろん登場し、踊り手のみうめさんや仮面ライアー217さんと共にパフォーマンスを披露、響きの良い歌唱力で観客を沸かせた。

　その一方で忘れてはいけないのがこの人、「ラスボス」こと小林幸子さん。ニコニコファンに愛されている大ベテランは、超パーティー2015では、過去にボーカロイドSachikoでアップされた楽曲「夕陽ケ丘に咲いた花は」「脳漿炸裂バーサン」を披露。さらにこの日のペットとして、全長8メートルはあろうかという巨大かたつむりの“つむこ”も登場、往年の巨大衣装を思わせるステージングとなった。

▲我らがラスボス小林幸子さん。

▲巨大かたつむり“つむこ”に乗っての「脳漿炸裂バーサン」！

　今回の超パーティー2015では、ライブステージの他に、新たにゲームエリアが新設。人気の実況者が数多く登場し、メインのゲーム実況ステージに加えて、ゲーム実況ストリートとして小ステージ3つが用意され、計4ステージで一日中ゲーム実況ステージを繰り広げた。
　実況されるゲームも、人気の『マインクラフト』をはじめ、『スーパーマリオメーカー』や『ドラゴンクエストX』（齋藤陽介Pも登場）といった大メジャータイトルから、『トランスフォーマーコンボイの謎』や『ボンバーマンྚ』といった懐かしゲーム、『Surgeon Simulator2013』『Five Nights at Freddy’s』といったカルトゲーム、『マジカル美少女伝説どるぅ～じょ』『超密閉空間逃走2』といったインディーズゲームまで、幅広いラインナップ。
　実況者の中でも最も観客を集めたのは、トリを飾った「最終兵器俺達」の4人。実況グループとしては古参の彼らは、今回の超パーティー2015が、最初の動画をアップした日から数えてぴったり6年目となる記念ステージ。1500人以上の最俺ファンたちを前にしつつも、ほとんどいつも通りの実況プレイを展開し、最後にはサプライズ的にこーすけさんの素顔披露もあるなど、ファンには満足度の高いステージとなった。

▲最終兵器俺達の4人。ゲーム実況ステージで一番の人出だった。

　ライブのほうは、和楽器バンドによる「千本桜」をはじめとする定番曲、ニコニコでもおなじみ松岡充さんのアクトなど、観客の欲しいものを遠慮なく聴かせてくれる豪華な展開が続く。
　そして終盤に登場したのが、ボーカロイドたちのステージ。初音ミクを始め、GUMI、鏡音リン・レン、巡音ルカ、神威がくぽ、IAといったボカロオールスターキャストが、ステージ上に大きく設置された透明スクリーンにずらりと並び、現実の世界に浮かび上がる。ボカロラストの「さよならメモリーズ」ではさらに重音テトなども含めた総勢12人が並んで合唱、ボカロを愛してくれているPやユーザーへの感謝を映像で伝える、感動的なステージとなった。

▲ステージ上に並んだボーカロイドたち。この人数はなかなか見られない。

▲ボーカロイドたちからのメッセージに、会場は感動。弾幕も「泣いた」続出。

　そしてニコニコ超パーティー2015を締めるのは、やはりニコニコクリエイターたち。この日登場したパフォーマーたちが勢揃いし、本編最後では今回のテーマ曲「Paintër」、アンコールでは「神曲」「ぼくとわたしとニコニコ動画」をみんなで歌う。
　そして最後は、観客全員が合唱する「桜ノ雨」。ファンたちのハッピーな一体感とともに、ニコニコ超パーティー2015の8時間に渡るステージは終了した。

　ニコニコ超会議が「ニコニコ文化の集大成」なら、ニコニコ超パーティーは「ニコニコファンのための祭典」。この日の観客もほとんどが十代二十代のニコニコど真ん中世代で、ニコニコから生まれたエンターテイメントを愛する層ばかり。まさにファン感謝祭のような一日だったと言えるだろう。
　超パーティー2015は、11月26日までニコニコ生放送でタイムシフト視聴可能。