【レポート】セルジオ越後&宮本恒靖が選ぶ最強イレブン&日本サッカーの未来とは? 『FIFAワールドクラスサッカー2016?』トークショー開催

FIFAワールドクラスサッカー2016 セルジオ宮本

 11月16日(月)、エレクトロニック・アーツは、スマートフォンゲーム『FIFAワールドクラスサッカー2016™』を題材としたトークイベント「セルジオ越後×宮本恒靖が語るサッカーゲームアプリケーション」を開催。その模様をレポートしよう。

 トークショーには、サッカー解説者のセルジオ越後さんと、元・日本代表キャプテンで、現在ガンバ大阪で13才世代のアカデミーコーチングスタッフとして活躍する宮本恒靖さんが登壇。このイベントは『FIFAワールドクラスサッカー2016™』と連動したもので、おふたりが欧州5大リーグからセレクションしたイレブンを発表。ゲーム内では、セルジオ越後さんによる南米国籍ベストイレブンと対戦することもできる(16日現在)。
 今回のトークショーでは、改めておふたりの選んだ欧州五大リーグのベストイレブンを振り返っての解説となった。モデレーターは、サッカー実況ではおなじみの西岡明彦さん。

FIFAワールドクラスサッカー2016 セルジオ宮本2

 宮本さんが選んだイレブンは、以下の4-3-3。
・GK ティボー・クルトワ(チェルシー)
・DF フィリップ・ラーム(バイエルン・ミュンヘン)
・DF チアゴ・シウヴァ(パリ・サンジェルマン)
・DF セルヒオ・ラモス(レアル・マドリード)
・DF ダニエウ・アウヴェス(バルセロナ)
・MF ヤヤ・トゥーレ(マンチェスター・シティ)
・MF ハビエル・マスチェラーノ(バルセロナ)
・MF アンドレス・イニエスタ(バルセロナ)
・FW エデン・アザール(チェルシー)
・FW クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
・FW リオネル・メッシ(バルセロナ)

(8月選出、2014-2015シーズン成績より)

 宮本さんは「(選出時点と今で)ちょっと間違いだったのは、アザールが今シーズン残念なのと、チアゴ・シウヴァとセルヒオ・ラモスは左右入れ替えたいし、ヤヤ・トゥーレも右にしたい」と、最新シーズンの状況をふまえたうえで、このイレブンについて解説。「しっかりとポゼッションしながら前にボールを運び、最後はドリブルのできるアザールやメッシがボールを持てる。ラームとアウヴェスは攻撃参加ができるし、カウンターを受けてもマスチェラーノとシウヴァ、ラモスのスピードあるセンターバックがいるので、堅い試合ができるのではないか」と、選出したコンセプトを解説した。
 現役時代ディフェンダーとして活躍した宮本さんは、特にシウヴァとラモスのセンターバックコンビについて「速いし高いし、リーダーシップもある。長いボールが出せるのもポイントで、変化もつけられる」と評した。

FIFAワールドクラスサッカー2016 宮本

 続いて、セルジオ越後さんが選んだ、欧州5大リーグの南米国籍限定イレブンは、以下の4-4-2。
・GK クラウディオ・ブラボ(バルセロナ)
・DF マルセロ(レアル・マドリード)
・DF チアゴ・シウヴァ(パリ・サンジェルマン)
・DF ディエゴ・ゴディン(アトレティコ・マドリード)
・DF ダニエウ・アウヴェス(バルセロナ)
・MF ネイマール(バルセロナ)
・MF アルトゥーロ・ビダル(バイエルン・ミュンヘン)
・MF ハビエル・マスチェラーノ(バルセロナ)
・MF リオネル・メッシ(バルセロナ)
・FW ルイス・スアレス(バルセロナ)
・FW セルヒオ・アグエロ(マンチェスター・シティ)

(10月選出)

 セルジオさんのポイントは「攻撃。両サイドも、どこからでも行ける。みんなが現代サッカーをやっているし、守りも充実している」と解説したうえで、「ゲームだから、自分の好きな選手を選んでメチャメチャ攻撃的に行ける、それがゲームの醍醐味じゃないかな」とコメントした。
 両サイドについては「アウヴェスとメッシはクラブで、マルセロとネイマールは代表でコンビを組んでいる。あとはマスチェラーノに頼んでおけばバランス取ってくれるんじゃないの?」と笑顔。マスチェラーノは宮本さんも選んでおり、セルジオさんの選出にも「欠かせないですね」と同意。セルジオさんもマスチェラーノについては「読みが素晴らしい。長い距離を走る選手じゃないけれど、コンパクトにやれて、退場もしない。頭を見たらアレだけど、若いからまだまだできる」と太鼓判を押した。
 宮本さんが「スアレスを入れると、ちょっと問題起きませんか?」といたずらっぽく質問すると、「あの事件以来、退場しなくなった。いまはネイマールと彼でバルサを引っ張って、ほとんどふたりで点を獲っている、怖い選手ですよ」と賞賛した。
 セルジオ越後さんセレクションのイレブンは、この南米国籍版に続き、欧州五大リーグ全体のベストイレブンを本日17日(火)の15時に公開予定だ。

FIFAワールドクラスサッカー2016 セルジオ

 イベントでは、日本サッカーが目指すべき未来像についても話が及んだ。
 セルジオさんは「サッカーに限らず、どの種目でも、チームとしても個人としても、自分の記録と競争するのが基本。そうでなければやる意味も、喜びもない。団体種目も個人の集まりだから、ひとりひとりが個人の意識を高めれば、チームとしてレベルアップしていく」と、ブラジルサッカーの強さにも通ずる持論を展開。「仲間に勝つから出られる。仲間が一番の敵で、勝てなかったら自分は出られないんだから。悪い意味じゃなく、それが競争心」とコメントした。
 この点について、セルジオさんはさらに宮本さんに話を振り「ここ(鼻)を痛めたときにもあったよね? 無理しないで休んだら、と思った選手もいたと思うよ」と2002年のことを振り返ると、宮本さんも「休んだらポジションがなくなりますから」と同意した。ちなみにそのときに有名になった黒いフェイスガードは、現在サッカーミュージアムに展示されているとのこと。

 宮本さんは日本の未来像について、「育成のところで、子どもたちを教える指導者のレベルが上がっていくと、より良いサッカー選手が生まれると思う。それは自分が育成の場に立ってみて、強く感じる。プロとして経験を積んだ選手が、指導者として経験を活かしてくれれば」とコメントした。
 セルジオさんもこの話に同意し「22才くらいはもう若手と呼ぶべきじゃない。日本だと若手と言われるが、ネイマールと同級生だから」とした。

 『FIFAワールドクラスサッカー2016™』では、セルジオ越後さんや宮本恒靖さんだけでなく、内田篤人選手や香川真司選手など、世界で活躍するサッカー人がセレクションしたチームが登場するイベントを期間限定で開催している。そちらが気になるサッカーファンも、アプリでチェックしてみるといいのではないだろうか。

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