アクセルマーク、売上増も第2四半期に計上した減損で赤字拡大 営業損失約7億円 2019年9月期決算

アクセルマーク

ゲーム事業ではカジュアルゲームとブロックチェーンゲームを中心に経営資源を集中。成長が期待されるIoT分野においても事業を展開。

アクセルマーク株式会社(以下、アクセルマーク)は、2019年9月期決算を11月14日(木)に発表した。当期連結経営は、売上高28億9500万円(前期比17.4%増)、営業損失6億9700万円、経常損失7億1300万円、親会社株主に帰属する当期純損失12億円だった。

アクセルマーク 決算 業績推移

経営成績に関する説明

アクセルマークグループは、第2四半期連結会計期間から事業構造の転換に着手し、事業やサービス群の再構築を行なっている。

ゲーム事業では、既存タイトルの運営体制を見直すとともに、カジュアルゲーム分野(パズルゲーム等)と、市場が拡大をはじめているブロックチェーンゲーム分野を中心に経営資源を集中させることを決定。

今後の成長が期待されるIoT分野での事業展開に着手するとともに、and Experience事業においても投資領域を絞り経営資源を集中させる運営体制の変更を進めてきた。

また、当期は開発中であったゲームタイトルの開発中止に係る固定資産、並びに運用中のゲームタイトルに関して当初想定していた期間内の収益回収が見込めなくなったことで、固定資産の減損損失4億8287万円を特別損失として計上した。

以上の結果、当期の業績は売上高28億9537万円(前期比17.4%増)、営業損失6億9789万円(前年同期は4億1633万円の営業損失)、経常損失7億1352万円(前年同期は4億2683万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失12億32万円(前年同期は5億1113万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となった。

損益計算書

セグメント毎の業績は以下。

ゲーム事業
2019年5月にサービスを開始したパズルゲーム『COLOR PIECEOUT(カラーピーソウト)』が、9月26日に世界105か国に対して英語版のサービスを提供したほか、国内版では継続率などの各種指標が好調に推移していることを背景に、徐々にプロモーションを拡大し、ユーザーの獲得を進めてきた。

一方で、『幽☆遊☆白書 100%本気(マジ)バトル』は、大型アップデートを実施するとともに、2019年8月に1周年を迎え、イベントを展開などで売上が伸長した。

開発中のブロックチェーンゲーム『コントラクトサーヴァント-CARD GAME-』に関しては、8月に一般ユーザーを対象にしたオープンβテストを実施した。テスト結果を受けて、早期のスマートフォン対応の要望が多く寄せられたこともあり、スマートフォン対応を前倒しで進める必要があると考えたことで、スケジュールを再考するとともに、体制を拡充して開発進めている。

上記の結果、売上高は7億3455万円(前期比6.0%減)、セグメント損失は5億663万円(前年同期は2億1582万円のセグメント損失)となった。

コントラクトサーヴァント

広告事業
アドネットワーク「ADroute」について、当期よりスタートしたPC向け広告配信サービスが拡大したほか、新規媒体の開拓が進んだことで、売上が拡大した。

また、「トレーディングデスク」は、顧客開拓が進んだことに加え、大型スポット案件を獲得でき、大きく伸長したことで、当事業として当連結累計期間において過去最高の売上高を計上した。

また当期から着手したIoT分野の取り組みについては、IoTセンサーを用いた積雪深計測による除雪の効率化の実証実験を行なうため、冬季に一定の積雪が見込める自治体への提案活動に注力し、複数の自治体の実証実験参加が確定した。

上記の結果、売上高は20億347万円(前期比25.7%増)、セグメント利益は8514万円(同8.5%減)となった。

積雪深センサー アクセルマーク 積雪深センサー

and Experience事業
これまで複数のサービスを展開していたが、当期中から今後の成長が期待できるオンラインくじサービス「くじコレ」に経営資源を集中させることを決定し、IPやコンテンツ獲得体制の強化、販売チャネルやくじコレ関連サービスの拡充などに注力してきた。

また、「.yell plus」はサービス運営を移管した。

上記の結果、売上高は1億5734万円(前期比72.2%増)、セグメント損失は1億2619万円(前年同期は1億5787万円のセグメント損失)となった。

関連サイト

アクセルマーク株式会社公式サイト
2019年9月期決算短信〔日本基準〕(連結)
2019年9月期通期決算説明会資料

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