ベクター、ソフトバンクのApp Pass運用開始で黒字回復 営業利益3600万円 2020年3月期決算

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Windows7のサポート終了や消費増税の駆け込み需要、App Pass事業の好調で収益増。オンラインゲーム事業は2019年5月にライオンズフィルムに譲渡済。

株式会社ベクター(以下、ベクター)は、2020年3月期決算(非連結)を4月21日(火)に発表。当事業年度の営業収益は9億4900万円(前期比17.5%減)、営業利益は3600万円(前期は営業損失1億4100万円)、経常利益は4100万円(前期は経常損失1億3800万円)、当期純利益は3900万円(前期は純損失2億700万円)だった。

ベクター 決算

経営成績に関する説明

当期のソフトウェア販売事業について、消費増税前の駆け込み需要の反動があったが、拡販施策などによって当事業年度の営業収益は、前事業年度に比べて増加した。

また、ソフトバンク株式会社との業務提携により2019年1月から「App Pass」の運用業務を開始したことで、営業収益と営業利益が増加した。

パソコンやスマートフォン向けゲームなどのサービスを行なっていたオンラインゲーム事業は、ゲーム市場での競争の激化やパソコン向けゲーム市場の縮小などの影響を受けて、2019年5月8日付けでライオンズフィルム株式会社に譲渡した。

セグメント毎の業績は以下。

App Pass事業
App Pass運用受託の開始が2019年1月だったことから、前事業年度が3か月間の実績だったのに対して、当年度は通年での実績になっている。当該事業の販売金額はApp Passの利用者数に応じた収入となっている。

上記の結果、販売金額は4億7900万円(前期比194.0%増)だった。

ソフトウェア販売事業
法人向け市場は底堅く推移しているが、個人向け市場は減少が続いている。

しかしながら、Windows7のサポート終了にともなって、OSの入れかえが進んだことで、新しいニーズが発生したことや、2019年10月の消費増税前に一定の駆け込み需要があったことなどから販売金額が増加した。

上記の結果、販売金額は3億9400万円(前期比6.9%増)となった。

サイト広告販売事業
ネットワーク配信型広告(キーワード広告、ユーザーの傾向を分析する行動ターゲティング広告等)の営業収益は、配信
単価の下落の影響を受けて減少した。

上記の結果、販売金額は3100万円(前期比24.1%減)となった。

その他
その他の販売金額には、スマートフォン向けサービスの販売金額が含まれている。

上記の結果、販売金額は1100万円(前期比4.0%減)となった。

関連サイト

株式会社ベクター公式サイト
2020年3月期決算短信〔日本基準〕(非連結)

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