マンガやアニメ文化を次世代に継承し発信することを目的に、当時のトキワ荘を忠実に再現した施設をオープン。総事業費は約9億8000万円。
東京都豊島区は、マンガやアニメ文化を次世代に継承・発信することを目的とした施設「豊島区立トキワ荘マンガミュージアム(以下、トキワ荘マンガミュージアム)」を、7月7日(火)に開館した。
トキワ荘マンガミュージアムは、昭和を代表するマンガ家が若手時代に集ったという伝説のアパート“トキワ荘”を再現したミュージアム施設で、オリジナルの建物は昭和57年(1982年)に解体されてしまったが、地域の人や住人、関係者から聞き取りを行ない、当時の姿をできる限り忠実に再現した。
総事業費は約9億8000万円で、ふるさと納税を活用した寄附金を募り、個人及び法人あわせて960件、4億2475万円(区内508件・1億8625万円、区外452件・2億3850万円6月26日現在)と予想を上回る多くの寄附が全国から集まった。
豊島区では地域と一体となり、豊島区南長崎でトキワ荘マンガミュージアムを中心にしたマンガによる街づくり「南長崎マンガランド事業」を進めており、ミュージアムが面するトキワ荘通りにグッズが購入できる「トキワ荘通りお休み処」や、トキワ荘ゆかりのマンガ家たちの作品が閲覧できる「トキワ荘マンガステーション」、実際にトキワ荘が建っていた跡地に「トキワ荘跡地モニュメント」、赤塚不二夫先生が仕事場兼住居としていたアパート「紫雲荘」など、マンガ文化に浸りながら南長崎の散策が楽しめる。エリア内には、トキワ荘に住んでいたマンガ家たちが通っていた中華料理店で現存するお店もあるそうだ。
入館は要事前予約となっており、新型コロナウイルス感染症の拡大予防の観点から、密になることを避けるため、当面は予約制で運営するとのこと。
高野之夫豊島区長のコメント
「3月22日に予定していた開館が延期となり、本日待ちに待った開館を迎えることができた。設計図も資料もない中、調査を重ね、地元の皆さんの協力を得て4年かかってようやく復元が出来た。まさに、地元の皆様の熱い思いがつくり上げたミュージアム。これから、マンガ文化を発信していく拠点となるよう、皆さんと共に育てていきたい」と挨拶しました。2番目に来館された練馬区在住の鈴木康文さんは「本当に復元されて、夢のよう。子どもの時から親しんできたマンガ家の先生が暮らしたトキワ荘をぜひ見てみたいと思っていた。細かいところまで再現されてあり、作り手の方が楽しんで愛をもって作っていることが分かり、とても楽しかった。また来たいし、全国の方に見てもらいたい」
施設概要
施設名:豊島区立トキワ荘マンガミュージアム
開館日時:午前10時~午後6時(入館は午後5時半まで) 月曜休館(祝日の場合は翌平日)
※その他、年末年始、展示替え期間は臨時休館
入館料:無料(企画展は有料の場合あり)
入館予約:トキワ荘マンガミュージアム公式サイトまたは電話予約(受付時間:午前10時~午後5時まで(月曜を除く))で受付中
トキワ荘マンガミュージアム公式サイト: https://tokiwasomm.jp/