新型コロナウイルス感染症の影響で、国内外でアミューズメント施設を休業。ライブイベントの中止が相次いだ映像音楽プロデュース事業も大きく減収。
株式会社バンダイナムコホールディングス(以下、バンダイナムコHD)は、2021年3月期第1四半期決算短信(連結)を8月7日(金)に発表した。当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高1450億3500万円(前年同期比8.9%減)、営業利益199億1500万円(同12.8%減)、経常利益204億1200万円(同14.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益131億8100万円(同22.1%減)だった。
経営成績に関する説明
当第1四半期連結累計期間については、各事業において新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたが、国内外のトイホビー事業において、ハイターゲット層(大人層)に向けた商品が人気だったほか、ネットワークエンターテインメント事業の家庭用ゲームのリピート販売が好調に推移した。
セグメント毎の業績は以下。
トイホビー事業
国内において、「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデルやコレクターズフィギュアなどのハイターゲット層向けの商品が、デジタルを活用した販売やマーケティングが効果を発揮したことから好調に推移し、「仮面ライダー」シリーズなどの定番IP商品や、新規IPを活用した玩具周辺商材なども人気だった。
しかしながら、アミューズメント施設で展開している景品やデジタルカード商材などが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて施設が休業した影響を受けた。海外においても、アジア地域にてハイターゲット層に向けた商品などが安定して推移したが、欧米地域では小売店などの休業による影響を受けた。
上記の結果、売上高は544億2100万円(同4.3%減)、セグメント利益は63億3800万円(同6.9%減)となった。
ネットワークエンターテインメント事業
ネットワークコンテンツにおいて、ワールドワイド展開している「DRAGON BALL」や「ワンピース」、国内の「アイドルマスター」シリーズなどの主力タイトルが、ユーザーに向けた継続的な施策により好調に推移した。
家庭用ゲームでは、『ドラゴンボールZ KAKAROT』などの「DRAGON BALL」タイトル、『TEKKEN(鉄拳)7』、「DARK SOULS(ダークソウル)」シリーズなどのリピート販売が、ユーザーに向けた継続的な施策や、デジタル販売需要の高まりから、海外を中心に人気だった。
上記の結果、売上高は778億5000万円(前年同期比9.3%増)、セグメント利益は195億1500万円(同35.2%増)となった。
リアルエンターテインメント事業
新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、国内外のアミューズメント施設などを休業したことで、施設運営、業務用ゲーム機販売共に、大きな影響を受けた。
また、国や地方自治体からの要請を受けて、臨時休業した施設等の休業期間中の固定費を「新型コロナウイルス感染症に伴う店舗臨時休業等による損失」として特別損失に計上した。
上記の結果、売上高は66億200万円(前年同期比69.5%減)、セグメント損失は56億6300万円(前年同期はセグメント損失3600万円)だった。
映像音楽プロデュース事業
定番IPの映像や音楽パッケージソフトなどを販売したが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、ライブイベントの開催を中止した。
また、映像並びに音楽作品の制作スケジュールの遅れなどにより、複数のパッケージソフトの発売が延期になった。
上記の結果、売上高は40億2400万円(前年同期比56.2%減)、セグメント利益は1億5800万円(同88.0%減)となった。
IPクリエイション事業
「機動戦士ガンダム」や「ラブライブ!」シリーズなどの映像作品やIPの情報発信により話題喚起をはかった。
利益面では、ライセンス収入のプロダクトミックス等の違いにより、前年同期の業績には及ばなかった。
上記の結果、売上高は46億2800万円(前年同期比41.8%増)、セグメント利益は8億1400万円(同28.6%減)となった。
その他
グループ各社へ向けた物流事業、印刷事業、その他管理業務等を行っている会社から構成。これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいる。
上記の結果、売上高は70億1100万円(前年同期比4.0%減)、セグメント利益は1億1300万円(同63.1%減)となった。