EC、デリバリー、スマートスピーカーなど、戦略事業への投資で今後の大きな成長を狙う。
LINE株式会社(以下、LINE)は、2018年12月期決算を1月31日(木)に発表した。当期連結経営成績については、売上収益は2071億8200万円(前期比24%増)、営業利益161億1000万円(同35.8%減)、税引前利益は33億5400万円(同81.5%減)、当期損失は57億9200万円、親会社株主に帰属する当期純損失は37億1800万円だった。
経営成績に関する説明
今期の売上については、広告売上の増加により収益が増加。
一方、営業利益が減少したことに関しては、主に、人員数増加やESOPの導入に伴い従業員報酬費用が150億2400万円増加したこと、AIや社内システムなどの開発費用の増加に伴い、外注費やその他のサービス費用が78億1800万円増加したこと、Friendsにかかる商品原価や支払賃借料の増加などにより、その他の営業費用が157億3800万円増加したことによるものと発表した。
また、親会社株主に帰属する当期純損失については、主に前述の継続事業に係る税引前利益が減少したことに加え、持分法による投資損失が増加したことにより、予測可能な期間内に解消される見込みのない将来減算一時差異が増加したこと、一部の子会社において、単体上税引前損失を計上する一方、繰延税金資産を認識できず、関連する税金利益を認識できなかったこと、韓国子会社において、更正による約22億1500万円の追徴請求を受けたことによるもの。LINEグループは、当該追徴請求に対する不服申立てを含めた手続きなどを進行中とのこと。
以上の結果、売上収益は2071億8200万円(前期比24%増)、営業利益161億1000万円(同35.8%減)、税引前利益は33億5400万円(同81.5%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は37億1800万円だった。
セグメント毎の業績は以下。
コア事業
コミュニケーション・コンテンツの売上収益は減収だったが、ディスプレイ広告やアカウント広告が好調だったことによる広告売上の増収により、増収となった。
一方、セグメント営業利益については、コミュニケーション・コンテンツの売上収益の減少、LINEバイトやLINEマンガなどのマーケティング費用の増加などで、前期比で減益だった。
上記の結果、売上収益は1783億9800万円(前期比14%増)、セグメント営業利益は265億5900万円(同22.5%減)だった。
戦略事業
FriendsやEコマースに関連する売上収益増により、増収となった。一方で、ClovaAIの開発費用やFintechに関連する開発やマーケティング費用の増大により、営業利益は大きく減少した。
戦略事業の売上収益は287億8400万円(前期比59.5%増)、セグメント営業損失は349億3100万円(前期は176億7400万円の損失)だった。